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第3回 フコイダンの作用のエビデンス

ガゴメ昆布「フコイダン」には有用性を裏付ける多くのエビデンスがある

【閲覧制限なし】
取材・文●田中 博
発行:2015年11月
更新:2016年2月

  

タカラバイオ研究チームリーダー
の大野木 宏さん

ガゴメ昆布「フコイダン」には健康食品としての有用性を裏付ける多くのエビデンス(科学的根拠)が得られている。腸管を直接刺激して免疫力を高めることにより、がん細胞の増殖抑制やウイルス感染の抑制など、さまざまな効果が期待できることが明らかにされている。一方で、その品質にこだわり、安全性を裏付けるデータも得ている。最終回の今回は、それらのエビデンスについて解説してもらった。

動物実験で インフルエンザ感染抑制作用などを確認

■図1 インフルエンザ感染実験(気道中のウィルス量)

ガゴメ昆布「フコイダン」とタミフルはインフルエンザウィルス標準株の気道における増殖を強く抑制した。さらに、タミフル耐性株において、タミフルは増殖抑制作用を示さなかったが、ガゴメ昆布「フコイダン」はウィルス増殖抑制作用を示した。

エビデンスに基づく健康食品の開発を目指して、タカラバイオは1985年以降、30年にわたってフコイダンの研究に地道に取り組んできた。一連の研究成果は日本癌学会などの学術集会で発表し、各領域の専門家の厳しい評価を受けてきた。

同社の研究グループは、ガゴメ昆布「フコイダン」の構造を世界で初めて明らかにしたほか、その機能性についても、多彩な効果を期待できることを示してきた。

動物実験では、すでに紹介したがん細胞の増殖抑制作用のほか、ウイルス感染抑制作用、育毛作用、アレルギー抑制作用などが確認されている。

ウイルス感染抑制作用については、インフルエンザ感染に対する効果を動物実験で明らかにした。マウスにガゴメ昆布「フコイダン」を経口摂取させておいてから、A型インフルエンザウイルスに感染させると、感染後の気道や肺のウイルス量が、経口摂取させない場合に比べて明らかに少なかった(図1)。

この実験では、インフルエンザ治療薬のタミフルを前もって投与した場合についても検討したが、タミフルほどではないものの、ガゴメ昆布「フコイダン」も感染後のウイルス増殖をかなり抑制した。興味深いことに、タミフル耐性インフルエンザウイルスに感染させた場合、当然タミフルはウイルス増殖をほとんど抑制しなかったが、ガゴメ昆布「フコイダン」は増殖を強く抑制した。

抗がん薬治療は白血球減少や脱毛などの副作用を伴うことが多いが、そのモデル動物を用いた実験で、ガゴメ昆布「フコイダン」はそれらの副作用を軽減した。また、アレルギーのマウスに摂取させると、アレルギー症状が改善したことも確認されている。

これらの効果は、がん細胞の増殖抑制と同様に、ガゴメ昆布「フコイダン」の免疫力増強作用によるところが大きいと考えられている。

日本薬学会・日本生薬学会、2010年

高齢者の免疫機能を改善する効果も

■図2 高齢者の免疫機能に対する有効性

ガゴメ昆布「フコイダン」の長期摂取により、全体平均ではNK活性の上昇が見られ、NK活性が低めの群(低値層)ではその傾向が顕著だった。(日本補完代替医療学会誌:2012年)

ヒトでの効果を明らかにするエビデンスも蓄積されつつある。とりわけ注目されるのは高齢者でのエビデンスだ。

ガゴメ昆布「フコイダン」が高齢者の免疫機能に好影響を及ぼすことを、金沢大学との共同研究で明らかにした。60歳以上の高齢者に、ガゴメ昆布「フコイダン」と乳酸菌の配合食品を8週間摂取してもらい、摂取前後に免疫機能の指標であるナチュラルキラー(NK)細胞活性を評価した。その結果、全体としてNK細胞活性は上昇し、とりわけ摂取前にNK活性が低めの群では、その傾向が顕著であった(図2)。

京都府立医科大学との共同研究では、ガゴメ昆布「フコイダン」が高齢者における夏季の免疫機能低下を緩和させることが明らかになっている。この研究は、今年と同様、厳しい猛暑に見舞われた2013年の夏に実施されたもの。ガゴメ昆布「フコイダン」を摂取している高齢者では、摂取していない高齢者に比べて、血中リンパ球の活性が低下するのが抑えられた。

免疫機能は加齢とともに低下する傾向にあり、それと並行して感染症やがんの発症リスクが増加していく。わが国は超高齢化社会を迎えているが、現在、人生の最後の段階で寝たきりや要介護になる期間は男性で平均9年、女性で12年とされている。ガゴメ昆布「フコイダン」の摂取により、免疫機能の低下を軽減して、この期間を短縮できれば、QOL(生活の質)を高めることができる可能性があると期待されている。

日本抗加齢医学会、2014年

安全性のエビデンスも

一方、安全性のエビデンスも得られている。健康食品は薬とは異なり、1回摂取すれば効果が得られるというものではない。継続的に摂取することが重要で、そのためには、安全性の確保が欠かせない。

タカラバイオはガゴメ昆布「フコイダン」の品質に徹底的にこだわっており、過剰な塩分やヨードを除去するヨード除去製法を確立し、さらに高純度のフコイダンを抽出している。先に紹介したヒトでの試験でも、血液検査や尿検査で臨床的に問題となる値の変動はみられず、有害事象も発生していない。通常の数倍の過剰量を摂取し続けても安全性に問題がなかったことも確認している。

こうした有効性と安全性を裏付けるエビデンスを踏まえて、ガゴメ昆布「フコイダン」が健康寿命を延長させる可能性をもった健康食品であることを強調している。

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