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2018_jan_i

2014年の新薬登場で劇的変化

監修●赤倉功一郎 JCHO東京新宿メディカルセンター副院長・泌尿器科部長

初回ホルモン療法が効かなくなった状態を「去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)」と言い、2014年の3つの新薬登場を機に、その治療法は劇的に進化した。それぞれの新薬をどのタイミングで使うか、さらには従来のホルモン療法や抗がん薬との併用の可能性など、その治療法は今も進化し続けている――。

MRIでみつけた病変を狙い撃ち

監修●松岡 陽 東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学講師

前立腺がんの検査にはPSA検査、直腸診、超音波検査などがある。それらの検査でがんが疑われたら、針生検による組織診断が行われる。従来の標準的な生検では前立腺全体へ定型的に針を刺して行われる。近年、MRI検査と経直腸的超音波検査の融合画像を活用して、がんが疑われるターゲットへの選択的な標的生検が注目されている。海外では、とくに再生検の場合に推奨されている生検方法だ。

監修●秋元哲夫 国立がん研究センター東病院副院長/放射線治療科科長・粒子線医学開発分野長

経過観察(watchful waiting)、ロボット手術(ダヴィンチ)、高精度放射線療法、小線源療法、粒子線治療(陽子線、重粒子線)。早期であれば、治療の選択肢が豊富なのが前立腺がん。中でも近年、患者にとって負担が少なく、かつ効果が高く、合併症も少ないと注目されているのが粒子線治療だ。粒子線治療には、陽子線治療と重粒子線治療がある。

そうした中、陽子線治療をその黎明期(れいめいき)から実施してきた全国の11施設が、将来の保険適用治療を目指して(※2018年4月に保険収載が見込まれている)、過去から蓄積した治療成績を集計した後向き研究を行い、昨年(2017年)横浜で開催された「第55回日本癌治療学会学術集会」でその結果を発表した。

この研究の一員で、全国で最も多い陽子線治療数を誇る、国立がん研究センター東病院放射線科科長の秋元哲夫さんにその内容をうかがった。

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