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2020_jun_i

監修●冨田善彦 新潟大学医学部泌尿器科学教授/新潟大学医歯学総合病院長

腎細胞がんに免疫チェックポイント阻害薬が承認されて4年。今年(2020年)2月の米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU 2020)では、免疫チェックポイント阻害薬による2種類の治療法について長期追跡結果が報告された。さらに、新潟大学医学部泌尿器科学教授の冨田善彦さんが、免疫チェックポイント阻害薬治療後の分子標的薬治療について発表。ASCO GUでのこれらの報告も踏まえて、今後の腎細胞がん治療について冨田さんに総括していただいた。

監修●本郷文弥 京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学准教授

現在、転移性腎細胞がんに対する薬物治療の中心となっているのは、2018年に承認された免疫チェックポイント阻害薬(ICI)のヤーボイ(一般名イピリムマブ)とオプジーボ(同ニボルマブ)との併用療法であり、今やICIが主流になりつつある。しかし、ICIは重い免疫関連有害事象(irAE:副作用)の発現頻度が高いという側面があり、すべての中リスク群に分類される症例に適応するとは言い切れない。

そこで考慮されるのが、低リスク群の症例に対する第一選択薬である、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)単独療法だ。京都府立医科大学泌尿器外科学准教授の本郷文弥さんは、「症例を選べば中リスク群の症例でも十分に適応が可能」という。その可能性について話をうかがった。

監修●田中 一 東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学講師

筋層に浸潤した膀胱がんに対する標準治療は膀胱全摘除術だが、近年、集学的治療により、膀胱を温存する治療が可能になりつつある。膀胱温存法としては、「3者併用膀胱温存療法(TMT)」という治療が行われることが多いが、東京医科歯科大学では、さらに一歩進めた、「4者併用膀胱温存療法(TeMT)」に取り組んでいる。このチームの一員である、同大学院腎泌尿器外科学講師の田中一さんに、その現状と今後の展望について聞いた。

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