患者さんが安心して療養生活が送れるように
脱毛ケア「バンダナ帽」患者さんの声を形に

取材・文:「がんサポート」編集部
発行:2009年12月
更新:2013年4月

  

みんなの温かい気持ちをのせて

松村敦子さん
アクティア代表取締役の
松村敦子さん

「私は病院でこの『akkoバンダナ帽』に出合いました。病院の外来に来ていた女性がバンダナ帽をかぶっていて、素敵な帽子だと思い、思い切って声をかけてここを教えてもらいました」

今、患者さん向けのバンダナ帽子「akkoバンダナ帽」が、静かな広がりを見せている。取扱店は、国立がん研究センターをはじめ、全国の医療機関に及ぶ。

「『akkoバンダナ帽』のakkoは、温かい心という意味で付けたものです。帽子を一生懸命作るというこちら側の気持ち、そしてこれを見て、入院中のあの人に持っていきたいというあったかい気持ち、さらには受け取る側の『ありがとう』という優しい気持ち……。みんなの温かい心をakkoに託したんです」

こう話すのは、福祉用品販売会社アクティアの代表取締役・松村敦子さんだ。

お義母さんのがんを間近にして

もともと専業主婦だった松村さん。そんな松村さんがバンダナ帽をつくるきっかけとなったのは、20年間一緒に暮らしてきたお義母さんのがんだった。

「主人のお母さんとね、本当に気が合って……。本当にかけがえのない人だったんです」

そんなお義母さんが10年程前にがんを患う。尿管がんだった。抗がん剤治療を何度も受け、髪の毛はバッサリと抜け落ちた。そんなお義母さんを見て、お義父さんはかつらを買ってあげる。ただ、かつらは大きさが合わないうえ、かぶると頭がむれてしまう状態。

「せっかく買ってもらって使わんと悪いから、お父ちゃんがいるときだけかぶるわ」

そんなお義母さんを見て、「かぶりやすくて、違和感のない帽子を作ってあげたい――」。

それが、松村さんがバンダナ帽子を作るきっかけだった。

患者さんの声ありき

写真:akkoバンダナ帽

患者さんの声を取り入れて作られた「akkoバンダナ帽」1個1995円から。子ども用もあり、色も黒、赤、茶などを展開。注文は、フリーダイヤル0120-096-877または、アクティアホームページから(左は開発当初のもので非売品)

「akkoバンダナ帽」は、頭の後ろ側の〝しっぽ〟を軽く引っ張るだけで、帽子が脱げないサイズに調節ができる点が大きな特長。また、頭の上にタックが入っており、髪の毛がなくてもふわっとしたニュアンスを醸し出せる。他にも、抗がん剤の影響でまゆ毛やまつ毛が抜けてしまう人も多いが、そういった人には、額のターバン部分を引き伸ばしてかぶることで、目もとまで帽子で覆うことも可能だ。

ちなみにこういった工夫は、すべて患者さんの声から。

「夜寝ている間に、帽子が脱げてしまった……」

「抗がん剤の影響で指の感触がなくなって、バンダナをしたくても結ぶことができない」

「まゆ毛やまつ毛がなくなって、夜でも病院内ではサングラスをかけて売店に行っている」

数多くの患者さんの声を取り入れて作られたもの。それが「akkoバンダナ帽」なのだ。

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