網膜芽細胞腫と診断。手術後の化学療法は必要か?

回答者・金子明博
横浜市立大学附属病院眼科非常勤講師/上福岡駅前アイクリニック院長
発行:2015年1月
更新:2015年4月

  

3歳になる息子が、緑内障を合併している国際分類E群の網膜芽細胞腫と診断されました。手術をして眼球を摘出し、その後、主治医の考えとしては再発を防ぐため化学療法を行ったほうがよいと言います。化学療法はやはり行うべきなのでしょうか。手術だけでも大きな負担なのに、その上化学療法まで受けさせなければならないのかと思うと、どうしても踏み切れません。

(32歳 女性 静岡県)

眼球外に浸潤していたなら術後化学療法が一般的

上福岡駅前アイクリニック院長の金子明博さん

摘出された眼球の病理診断の結果はいかがでしたか? 眼球外に腫瘍細胞が浸潤している場合、再発を予防するために、術後に化学療法を行うのが一般的です。

しかし、私の経験では、視神経にかなり深く浸潤していた場合でも、保護者が術後の化学療法を希望せずに経過を見た場合がありますが、転移が生じませんでした。これは浸潤度も重要ですが、転移を生じるか否かは、腫瘍細胞の遺伝子の状態に依存しているのではないかと想像しています。ただし、遺伝子依存に関してはまだ研究段階であり、現状でははっきりと分かっておりません。

なお、転移が生じた場合に、脳転移以外は現在の強力な化学療法により治癒できることがほとんどですが、脳や脊髄に転移した場合、高度な後遺症を残さずに治癒することは稀です。

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