長谷川記子の心と体の特効薬

再発の不安にはベルガモットやラベンダーを


発行:2003年11月
更新:2013年8月

  

はせがわ のりこ
星薬科大学薬学部卒業。
香りや予防医学への興味から、ヨーガ・薬膳・ハーブのアロマテラピーを研究。
薬剤師、アロマテラピスト。著書『ガンを癒すアロマテラピー』(リヨン社)

アロマオイルが欲しい方、アロマのカウンセリングを受けたい方は、サプリメントスタジオ「Joy Heart(ジョイハート)」にお問い合わせください。専門薬剤師がアドバイスいたします。「ジョイ ハート」はこころと体の両面からあなたの健康をサポートします。カウンセリングは予約制です。
〒171-0022東京都豊島区南池袋 2-23-5-1F(池袋駅西武口から徒歩5分) 電話・ファクス 03-5992-2761


イラスト:ベルガモット
ベルガモット
イラスト:ラベンダー
ラベンダー

がん患者さんなら誰もが一度は陥りやすいのが、再発に対する不安や恐怖という心の病気です。私のセラピーを受けに来る人のなかにも、このような人が非常に多いです。

1年前に手術をした乳がんの方もそういう一人です。お子さんが一人いますが、まだ35歳という若さです。若いから必要以上に再発に過敏なのかもしれません。再発をしないようにとサプリメントもたくさん飲んでいます。

その方にマッサージをしていると、「もし再発したらどうしよう?」と不安そうな気持ちで訴えて来られるのです。胸を触って「ここ、大丈夫かしら?」って。

医者からも「大丈夫」と太鼓判を押されたそうですが、それでも再発の不安は消えないようです。でも、家族に対しては負担をかけるのでそんな心配事は話せないと言いながら、一人悶々と悩み、うつ状態に落ち込んでいるのです。

こんな場合には、アロマのオイル1本で大きな助けになることがよくあります。

ベルガモットやラベンダー、イランイラン、ネロリ、ローズ、ゼラニウム、ローズウッド、ホーショウなどといったエッセンシャル・オイル(精油)がいいでしょう。

なかでもベルガモットやローズウッド、ホーショウは緊張や不安を抑えて、脳の活発な活動を促し、元気づけてくれます。ベルガモットはオレンジとレモンをミックスしたような、甘い柑橘系の香り。ローズウッドやホーショウはクスノキ科の木独特のさわやかな香りです。

イライラが強い場合は、気分を鎮め、心を落ち着かせてくれるラベンダーやカモミールがいいでしょう。ラベンダーは甘いフローラル調の香り。カモミールは、古代エジプトでは聖なる花として、数々の病の治療に使われてきた歴史があります。黄色のリンゴに似た香りのアロマがローマン・カモミール、青みを帯びたハーブの香りがジャーマン・カモミールです。

好きな香りの精油を2滴と、ティースプーン2杯のスイートアーモンドオイル10ccを混ぜて、トリートメントオイルを作ります。

トリートメントでは、背中の中心部と尾骨の部分が精神的に安定を図るポイントになります。とりわけ尾骨、胸椎、の部分は、ヨーガではチャクラといって、エネルギー、気の流れのセンターとなっていて、生命力を高めるのに非常に重要な箇所です。

よくむずがる子供を母親が「大丈夫よ」と背中をポンポンと軽くたたいている光景を見かけるでしょう。原理はこれと同じです。胸椎の気のセンターの部分をたたいて心の安定を図っているのです。

生命力を高めるには気の流れを尾骨から頸椎へ上げてあげるのがコツです。背骨の両側のくぼみを意識しながら、掌全体でやさしくゆっくりとすべらすように下から上へ向けて撫でてみましょう。

重い扉で閉ざされていた心の内が、やがて開かれるでしょう。

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