長谷川記子の心と体の特効薬

大自然の気と精油の香りで包まれて


発行:2004年7月
更新:2013年8月

  

はせがわ のりこ
星薬科大学薬学部卒業。
香りや予防医学への興味から、ヨーガ・薬膳・ハーブのアロマテラピーを研究。
薬剤師、アロマテラピスト。著書『ガンを癒すアロマテラピー』(リヨン社)

アロマオイルが欲しい方、アロマのカウンセリングを受けたい方は、サプリメントスタジオ「Joy Heart(ジョイハート)」にお問い合わせくださ
い。専門薬剤師がアドバイスいたします。「ジョイ ハート」はこころと体の両面からあなたの健康をサポートします。カウンセリングは予約制です。
〒171-0022東京都豊島区南池袋 2-23-5-1F(池袋駅西武口から徒歩5分) 電話・ファクス
03-5992-2761


イラスト:マジョラム

私たちが病気になるということは、心身のバランスを崩した状態であるということです。アロマテラピーは身体と心の自然のリズムを取り戻すために、植物の薬効成分である精油を使い、心身ともに癒していく療法です。ですから美容的な効果を期待してオイルを塗るエステティックの療法とは違い、人の心のケアをする、いわば心理的な療法といえます。

アロマで使う精油は、古代エジプトの時代から薬として扱われ、健康維持や病気の予防・回復に役立ってきました。1滴のジャスミン油を取り出すためには、ジャスミンの花が約200個も必要です。今は精油を雑貨として扱う傾向がありますが、実はとても貴重なものだということが、おわかりいただけるでしょう。

近年、がん治療の補助療法として、アロマを取り入れる病院が増えてきています。その目的は、患者さんの肉体的な痛みだけでなく、不安やショックなどの精神的な苦痛も解放してあげることにあります。また副作用がほとんどないことも、アロマのメリットです。医師や看護師、アロマテラピスト、ボランティアなどが協力し合い、メディカル・アロマを実践する動きは今後も広がっていくでしょう。

もし、あなたが、がんで悩んでいる人にアロマトリートメントをして差し上げたいと思ったら、相手に対する「思い」を大切にしてください。

トリートメントを施すときは、精油の香りとともに、大自然の気も、あなたの体内に入るように想像します。そしてさらに、あなたの手のひらから、がんで悩む方の皮膚を通り、内部に浸透していくように想像するのです。相手の方を「元気づけよう」などと気負ってはいけません。気負うといつの間にか力が入り、強い刺激を与えてしまう恐れがあります。やさしく、ゆっくりと触れるように、トリートメントして差し上げましょう。あなたの体温で温まった精油は、相手の方の皮膚を通し、ゆったりと効果を発揮するとともに、気のエネルギーも注ぎ込まれます。このとき、あなたと相手の方は精油の香りを通して一体となり、どちらも深い歓びで満たされるでしょう。これがアロマの極意でもあるのです。

どの精油を使うかは、トリートメントを受ける方の好きな香りか、2、3種類混ぜ合わせてもいいでしょう。たとえば不眠でつらい方には、ラベンダー、カモミール、サンダルウッド、ネロリ、マジョラム、スウィートオレンジ、ローズ、イランイランなどの精油がおすすめです。ラベンター4滴、マジョラム2滴、スウィートアーモンドオイル30ccを混ぜ合わせれば、トリートメントオイルが簡単にできます。

がんの患者会の中でも、アロマオイルのトリートメントをして差し上げるような活動をされてはいかがでしょうか。

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