「医師と患者で、一緒に考えよう」をテーマに BCネットワークが第6回乳がんタウンホールミーティングを開催

文●山本眞基子 NPO法人BCネットワーク代表
発行:2016年10月
更新:2016年10月

  

大盛況のなか、熱心に体験談を話す患者さん

日本と米国に在住している日本人女性に対して、乳がんについての医療情報と早期発見の啓発活動を目的に、精力的に活動しているNPO法人BCネットワークが、東京でタウンホールミーティングを開催しました。

NPO法人BCネットワーク

代表 山本眞基子

ホームページ:bcnetwork.org/

ひとりひとりの個別化乳がん治療

2016年7月24日(日)、BCネットワーク(米国乳がん患者非営利団体)は、東京都江東区豊洲の昭和大学江東豊洲病院で、150名の参加者と多くのボランティアの協力を得て「第6回乳がんタウンホールミーテイング@東京豊洲」を開催しました。

メイントピックは「『医師と患者で、一緒に考えよう』~ひとりひとりの個別化乳がん治療~」で、昭和大学病院乳腺外科准教授の明石定子さんが講演と患者トークのナビゲーターを務めました。

第1講演は、日本医科大学武蔵小杉病院・腫瘍内科教授の勝俣範之さんが、2番目に虎ノ門病院・臨床腫瘍科部長の高野利実さんが講演しました。

患者参加者代表として、高橋裕恵さんと佐崎和子さんに会場の参加者の皆さんと、彼女らの経験談を共有してもらいました。

新しい治療知識のつかみ方

ふたりの腫瘍内科医の講演は、〝腫瘍内科〟という新医療分野について、患者経験者たちに認識を促し、そして患者としてどのように医療関係者の意見を取り入れていくのかという姿勢にも指針を投げかけました。

新しい治療法や手術法が承認されても、患者自身がうまく医療関係者と共に、個々の治療に活かせなければ、新治療法も効果を生まないのも事実です。

これからは、患者たちが最新の治療法を自分の治療法として選択ができるか、また、医療関係者がすべての患者に新しい治療法を理解しやすく説明できるかという問題も、BCネットワークとして発信していくつもりです。

第2部は、恒例の「ウイッグとメイクのショー」を開催。3名の参加者と明石医師にプロの美容アーティストが、華やかなメイクとウイッグを着けると会場は一気に華やいで、和やかな雰囲気に包まれました。

患者、乳がん経験者、医療者という立場を離れて、男性講師にエスコートされたモデルボランティアさんたちのモデルウォークで、イベントは華やいだなかで、盛会裏に終了しました。

当日の講演内容の動画は、下記からご覧いただけます。

第1部

『個別化治療:乳がん告知後の検査と手術の選択』明石定子医師

『腫瘍内科医の役割:共に悩みそして共に闘う』勝俣範之医師

『希望をもって、がんと向き合うHBMのすすめ』高野利実医師

患者トーク(高橋裕恵さん・佐崎和子さん)

第2部

メイクとウイッグショー

*協賛企業:アデランス、アストラゼネカ、エーザイ、コニカミノルタ、Genomic Health、中外製薬、ファイザー(ABC順)

*商品寄付企業:京都上羽絵惣、ノンストレス、パールファクトリーNYC

*協力団体:昭和大学江東豊洲病院

地元の患者会とコラボで、BCネットワークが京都でセミナーを開催
With「京都乳がんピアサポートサロン~fellows~」

左から3番目がNPO法人BCネットワーク代表の山本眞基子さん。右から3番目が地元京都乳がんピアサポートサロン~fellows~代表の吉田羊子さん

連日35度を越す蒸し暑い天候の中、2016年7月31日(日)、BCネットワーク(米国乳がん患者非営利団体)は、京都の地元患者会「京都乳がんピアサポートサロン~fellows~」とコラボレーションして、「第1回乳がんコラボセミナー in Kyoto」を開催しました。

JR京都駅の目の前にあるキャンパスプラザ京都を会場に、横浜から湘南病院かまくら乳がんセンター長の土井卓子さん、京都大学病院からは緩和医療専門精神科医の谷向 仁さんを迎えました。100名収容の会場は、満杯になるほどの熱気の中で始まりました。

メインのトピックは「乳がん治療の選択の仕方:医師と患者で、一緒に考えよう」でした。土井卓子医師の、数名のサンプル患者さんを示しながら、治療法を参加者の皆さんと一緒に考えていく、という講演内容が大変好評でした。

谷向 仁医師は、乳がんの告知を受けてからの心の推移を示した臨床データを基に講演し、参加者の中には自分の経験と照らし合わせた方も多く、頷きながら聴いている方もたくさんおられました。

地元京都近辺で地道に活動する乳がん患者サポート団体「京都乳がんピアサポートサロン~fellows~」とコラボしたことで、神戸・大阪・奈良からの参加者もおられました。

「京都乳がんピアサポートサロン~fellows~」は、新しく乳がんを告知された患者さんに定期的にピアサポートサロンを主宰している、患者さんの心に寄り添った団体です。

全国にはこのような地道なサポートをしている多くの患者団体があると今回のコラボで感じました。将来は、このようなコラボを進め、全国均一な標準的乳がん治療のガイドラインを、地方の患者団体とともに進めて行きたいと思っています。

当日の講演内容の動画は、下記からご覧いただけます。

『乳がん告知から治療までのステップ』土井卓子医師

『告知されてからのこころのサポートと自分でできる事』谷向 仁医師

*協賛企業:アデランス、アストラゼネカ、シミック、エーザイ、コニカミノルタ、Genomic Health、中外製薬、ファイザー(ABC順)

*商品寄付企業:京都上羽絵惣

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