たまには、ホッとするひとときを!
BCネットワークでは初めて、患者さんの経験談をメインに開催
日本と米国に在住している日本人女性に、乳がんについての医療情報と早期発見への啓蒙活動を目的に活動しているNPO法人BCネットワーク。今回は東京の会場で、乳がん経験者の交流会が開かれました。その様子をレポートしてもらいました。
代表 山本眞基子
ホームページ:bcnetwork.org/
経験談を中心に
2016年1月30日(土)、コニカミノルタ浜松町ビル内のセミナールームで、BCネットワークの「第6回乳がん経験者交流会@浜松町」を開催しました。第4回目の交流会から会場を提供してくださっているコニカミノルタ株式会社からは、新しく移転した東京浜松町の26階の素晴らしい東京湾が見えるセミナールームを提供して頂いての開催です。
交流会のトピックは、「普通の生活に戻ろう!乳がん患者から経験者への道」でした。
近年乳がんに罹る女性が12人に1人になる中で、乳がん治療を完了した方も同時に大変なスピードで増加しています。そういった女性たちには、患者から、経験者になっていく過程で知っておいてもらいたい再発防止のために出来る事、治療終了後からの検査事項、また治療のストレスからの解放の仕方、他の経験者、患者さんの治療後の生き方を患者・経験者の経験談から、ご自分のきっかけを掴んでもらいたいと思いました。
講師には、最近はテレビ出演や乳がん治療の著作出版で忙しい土井卓子・湘南記念病院かまくら乳がんセンター長、石川孝・東京医科大学乳腺科主任教授を招聘し、司会は、仲本光一・外務省診療所ジャムズネット東京理事にお願いしました。
BCネットワークとしては初めての乳がん経験者さんによる経験談トークをイベントの中心議題にしました。4名の患者および経験者さんは、現在それぞれの乳がん経験を生かして、新しい患者、経験者さんたちのサポート活動をしている方々です。
(1)大木麻梨子さん(リンパ浮腫対策委員会代表)
体操でリンパ浮腫を予防する活動をされています。
(2)加野亜紀子さん(コニカミノルタ)
乳がん関連の部署に移動してすぐ乳がんに罹患された経験者です。
(3)大友明子さん(メンタルスパ代表)
(4)高橋裕恵さん(ピンクリボンクラブひたち)
それぞれの経験談は動画をアップしていますので、BCネットワークのホームページ、「日本の講演動画サイト」よりご覧ください。
茶の湯を楽しみながら歓談
第2部では、乳がん治療で疲れた〝こころ〟を少し休めていただきたいと「茶の湯のひととき」を提案をしてみました。
講師とお点前には、坂井宗春裏千家・天津外国語大学客員教授を迎え、120名の参加者とボランティアの方々がお点前の見学を楽しみ、数名の方には実際にお茶を点てる実演を楽しんで頂きました。坂井さんが点てられたお薄茶と生菓子を美味しく頂きながら、講師、経験者トークの方たちを囲んで、歓談時間を持ちました。
広々としたコニカミノルタのガラス張りショールームからは、レインボーブリッジが見渡せ、とてもよい雰囲気で歓談ができました。会場の模様は、BCネットワークのホームページよりご覧になれます。
BCネットワークの全ての教育的イベントの第2部では、乳がん患者さんが、日々の生活を少しでも楽しんで過ごせるようにと、体操やヨガ、音楽などを提案してきました。「茶の湯のひととき」は、自宅やオフィスで気軽に1人でもグループでも楽しめるほっとするひとときです。抹茶も生菓子と一緒に頂くといっそう美味しくなります。緑茶や抹茶は、手取り早いビタミンCやポリフェノールという重要な栄養素を取り込める食品です。そして、ストレスの多い治療中や治療後の生活の中で、「ほっとひと息つく時間」を持って、ストレスを低くする機会にしてもらいたいと思い、今回提案しました。
BCネットワークでは、「がんと栄養」というサイトもがん患者さんや経験者さんを対象に運営しています。
BCネットワークは、今年7月24日に、乳がん腫瘍内科に焦点を当てた「第6回乳がんタウンホールミーテイング」を、東京豊洲で予定しています。