脳転移による嘔吐。対策は?

回答者・福田 直
千葉徳洲会病院脳神経外科部長
発行:2014年10月
更新:2015年1月

  

48歳の妻ですが、乳がんが脳幹に転移しています。苦しくて横になることができず、また、嘔吐が続いていて、食事もとれなくなっています。制吐薬も効かない状況です。見ていてもつらいのですが、何か苦痛をとる方法はないでしょうか。

(49歳 男性 新潟県)

対症療法に効果なければ 高精度放射線治療も検討したい

千葉徳洲会病院脳神経外科部長の
福田 直さん

まずは、ご相談者の方の嘔吐の原因が、脳幹への転移によるものであるのかどうかを検討することが必要です。

その上で、脳幹転移による症状であると判断され、脳浮腫を軽減する薬物治療などの効果が認められなかった場合に、脳幹転移への放射線治療での対症療法を検討します。

あくまでも、つらい症状をとるための対症療法ですので、一般的な治療法ではありませんが、緩和目的で高精度放射線治療を行うことができます。

脳幹転移へのサイバーナイフ治療は、5~10日ほどの期間で行います。乳がんは放射線の感受性が高いので、治療後は、今ある症状を週単位で改善できる可能性があります。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート3月 掲載記事更新!