アスパラの会(婦人科がん/北海道)
「仲間」との連携を深め、新しい仲間たちとネットワークを作っていきたい

アスパラの会 主宰 大島寿美子
発行:2008年6月
更新:2013年4月

  

道内5地域に活動が広がっているアスパラの会

写真:アスパラの会の案内と会報
アスパラの会の案内と会報

2003年に東京で「子宮・卵巣がんのサポートグループ あいあい」を主宰するまつばらけいさんと共著で岩波アクティブ新書から『子宮・卵巣がんと告げられたとき』を出版しました。その読者の方々などから「北海道にも婦人科がん患者の集まれる場所があったら」という声が届くようになり、2004年1月に準備会という形で交流会を開いたところ、50人近くの人が集まりました。

みなさんが「こんな場所を探していた」「同じ体験をした人と話をしたかった」と話されるのを聞いて、こんなに多くの人が求めているんだ、それなら少しだけお手伝いをさせてもらおうと思い、その年の6月に正式に発足させました。最初は札幌だけでしたが、旭川、釧路、帯広、函館と北海道の各地に次々と地域の会が立ち上がり、現在は5地域で活動しています。

会の名前の由来は2つあります。1つは北海道名産のアスパラガスです。アスパラガスは一晩でぐんぐん伸びる、とても生命力の強い植物です。その生きる力にあやかろうということ。もう1つは、「明日はパラダイス」の略です。明日がすばらしい日になるように、未来に希望を持って生きていこうという思いも込められています。

登録メンバーは300人を超えました。婦人科がん体験者だけでなく、乳がんの体験者の方もいらっしゃいますし、看護師、医師など医療関係者も登録しています。

写真:発足2周年記念の講演会の様子
発足2周年記念の講演会の様子

写真:函館発足記念でリンパ浮腫セルフケア実技講習会を開催
函館発足記念でリンパ浮腫セルフケア実技講習会を開催

写真:アスパラの会の活動を報じた新聞
アスパラの会の活動を報じた新聞

具体的な活動としては、気持ちを分かちあう「交流会」が基本です。道内各地域の公的施設をお借りし、2~3カ月に1度開いています。また、大学の研究室で月に1度(第2木曜日)、事務作業をしながら気軽におしゃべりをする「アスパラサロン」という茶話会を開いています。運営を担っているのは子宮がん、卵巣がん体験者です。なかには手術前に余命3~6カ月と言われた人もいるのです。この方は今年術後6年目を迎え、会の運営にも積極的に関わってくれています。彼女の体験は他の方の励みにもなっています。

講演会やシンポジウムなど大きな催しは1年に1~2回開いています。婦人科がんの治療法や術後の暮らし、代替療法などについて話をしていただいています。

2006年から07年にかけては、婦人科がん患者さんにとって深刻な術後後遺症であるリンパ浮腫に関するさまざまな企画を行いました。道内の医師による講演会、国内のセラピストをお呼びしてのセルフケア実技講習会、ドイツのリンパ浮腫治療の第一人者をお呼びしてのシンポジウムなどを開きました。

また、道内のセラピスト、リンパ浮腫の専門医と協力し、セルフケアのためのマッサージシートと小冊子を作りました。小冊子はリンパ浮腫の治療法やセルフケアの方法、日常生活の注意点などについての解説が書かれており、セルフケアの記録も書き込めるようになっていて大変便利だと好評です。

マッサージシートもセルフケアをしている方々の意見をとりいれ、写真とイラストで手順をわかりやすく説明してあります。シートは寝室や居間などの手にとりやすいところに置いて必要なときにいつでも参照することができるよう、フィルムコーティングしてあります。こちらも半年以上かかって作成した力作で、ご希望の方に実費でおわけしていますのでご連絡ください。

2007年秋のシンポジウムではリンパ浮腫患者も登壇し、医療機関でのリンパ浮腫のケアがいかに足りないかを訴えました。また、保険適用を求める全国的な署名活動にも積極的に関わりました。4月から弾性着衣の保険適用が認められましたが、今後はむくみを緩和するための医療用のマッサージについても保険適用を求めて活動を継続していきたいと考えています。

また、その他の活動としては電話相談があります。私が研究室にいるときだけになってしまいますが、治療法の選択やセカンドオピニオン、医師とのコミュニケーション、リンパ浮腫などさまざまな相談に応じています。最近は北海道内だけでなく、東北や関東などから電話がかかってくるようになりました。

これから力を注ぎたいと考えているのは、いろいろな意味での「連携」です。

まず、道内5地域の連携。私たちはこの会で出会った人たちを「仲間」と呼んでいますが、各地域の「仲間」が他の地域の「仲間」と交流しながらさらに多くの婦人科がん体験者のために活動を展開していくための連携です。

また、道外の婦人科がんの患者会やサポートグループとも連携していきたいと思います。まず、他の地域の患者会を訪ねて意見交換をしたいと考えています。そして新しい仲間たちとネットワークを作っていきたいと思っています。

さらに、医療機関や製薬会社など企業とも連携していきたいと考えています。おかげさまで道内各地の医療機関とはたいへんよい関係をつくることができています。講演会などの講師として協力していただいているほか、外来や入院病棟の掲示板にポスターを掲示していただいたり、口頭で会の案内をしていただいたりしています。今年はピアサポーターとして、会のメンバーが病院に出かけ、院内の患者が分かち合える場を作る試みを始めます。今後は、製薬会社を始めとする企業ともよい形での連携を模索していきたいと考えています。


アスパラの会

〒004-8631 札幌市厚別区大谷地西2-3-1
北星学園大学文学部 心理・応用コミュニケーション学科大島研究室
TEL:011-891-2731(内線2202)
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