わかば会(乳がん/愛知)
立場を超えてつながりを広げる「がん患者支援事業」~愛知県の場合~
「希望のウォークリレー」と「希望のコンサート」を開催
おしゃべりしながら歩いた「希望のウォークリレー」
「わかば会」の要望で実現した「希望のコンサート」
2007年9月15日、がん患者支援事業として、「希望のウォークリレー」と「希望のコンサート」が、財団法人愛知県健康づくり振興事業団(日本対がん協会愛知県支部)の主催、愛知県の後援で、私たち乳がん患者会「わかば会」の協力のもと開催された。
希望のウォークリレーは、あいち健康の森公園で、希望のコンサートは、「あいち健康プラザ」のプラザホールで行われた。
午前の希望のウォークリレーに110名あまり、午後の希望のコンサートには約250名の参加があった。
希望のウォークリレーには、がん患者さん、そのご家族や友人、応援の学生さんたち、そして一般県民の方々が集い、午前10時にあいち健康の森公園内大芝生広場の歩道をスタートした。1周1キロ弱のトラックをおしゃべりしながら、ぐるぐると歩いた。
半そででピンクの“わかば会Tシャツ”がちょうどいい感じで気持ちよかった。
しかし、2周する頃、雨が降り出し、途中で中止せざるを得なかったのはちょっと残念だった。それぞれが昼食をとって、午後のコンサートに備えた。
希望のコンサートのプログラムは、藤田保健衛生大学衛生学部教授の松田真谷子さんの司会で進行された。
藤田保健衛生大学医学部病理学教授の堤寛さんによるオーボエと乳がん患者である私のピアノのデュオでコンサートは開演した。ダウン症の天才ピアニスト越智章仁さんと医師で尺八演奏家の岸本寿男さんとのセッションはすばらしかった。
藤田保健衛生大学オーケストラの学生有志のアンサンブルと同大学コーラス部と乳がん患者会コーラスとの合唱も披露された。ピアノ伴奏は医学部の学生が引き受けた。現役の医療者、未来の医療者とがん患者による演奏会は、「未来」に暖かな「希望」を感じさせる内容となった。最後は全員で「千の風になって」を合唱した。会場のみんなが光るリストバンドをつけ、歌にあわせて幻想的な“光のウェーブ”を演出した。音楽の効果と相まって、会場全体が1つになった感動を参加者全員が味わった。
わかば会と財団法人愛知県健康づくり振興事業団の出会いは、2007年4月1日、がん対策基本法が施行されたことに端を発している。
都道府県においてもがん患者支援事業をすべきだと思い、知人の愛知県議会議員と面談し、愛知県健康づくり振興事業団の方々を紹介していただいた。
「愛知県は、がん患者支援事業として何をするのか?」を尋ねた。そして、愛知県の外郭団体である財団法人愛知県健康づくり振興事業団(日本対がん協会愛知県支部)において希望のウォークリレーが計画されていることを知った。その際、わかば会がイベントに協力することを約束し、こちらが要望した患者会企画のコンサートが受け入れられた。こうして、「希望のコンサート」は、愛知県が後援するがん患者支援事業の「はじめの1歩」となった。来年のがん患者支援事業にも期待したい。
がん患者さんのための交流、そしてイベントも患者サイドからニーズを伝えることが大切だということを体験した。愛知県健康づくり振興事業団の職員の方々は、とても親切で好感がもてた。楽しいイベントを応援してくださって、心から「ありがとう!!」と言いたい。
乳がん患者会「わかば会」
主に、愛知県豊明市内にある藤田保健衛生大学病院内にて活動
tel:090-9338-0638(寺田)
メール
財団法人愛知県健康づくり振興事業団
(日本対がん協会愛知県支部)
「会員」を募集しています。会員の会費で、がんの知識の普及、広報活動などのがん予防運動を推進しています。
お問い合せ:財団法人愛知県健康づくり振興事業団(日本対がん協会愛知県支部)
TEL:052-971-5395
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