原千晶さんが立ち上げた婦人科がんの患者会
自分らしくたくましく生きていけるように
よつばの会連絡先 info@yotsuba-kai.com
ホームページ: http://www.yotsuba-kai.com
タレントの原千晶さんが立ち上げ
よつばの会は、タレントの原千晶さんが立ち上げた、婦人科がんの患者会です。原さんが、子宮がんを患っていたことを公表したのが2010年11月15日。その直後、公式ブログに沢山のコメントが書き込まれ、婦人科の病で苦しむ女性が多いことを知ったそうです。
できる限りお返事することで、原さんは交流を深めました。私もその1人です。さまざまな声を聞くうちに、「いつか直接会って、それぞれの経験を共有できる場が設けられたら」と思うようになったそうです。
婦人科の病は、周囲に理解されず1人で悩む方が多いのが現状です。それを、同じ経験した者同士ならば、お互いに思いを吐きだせるのでは? との思いから、2011年7月に原さん自身が「よつばの会」を立ち上げました。
現在は月1回(不定期)、原さんを含めて10名程が集まり3時間、それぞれの病状・体験を話します。初めての入院や手術、抗がん剤・放射線治療など、がん治療は多岐に渡り、1人では分からないことばかりです。
手術への不安、抗がん剤での脱毛・手足のしびれなど副作用への不安。家族・子供に自分の病気をどのように伝えるか、術後の性生活など……さまざまな内容について話し合います。
これを機に、出会った方々は連絡先を交換したり、食事の約束をしたり、貴重な関係を築かれていきます。いまでは、私たちにとって、ご縁を紡ぐことができる大切な会になっています。
勉強会や親睦会も
最近は、リンパ浮腫の専門家を招いて「リンパ浮腫講座」を開催しました。術後の最大の悩みであるリンパ浮腫。しっかりと丁寧にリンパの仕組みから、リンパ浮腫について、治療法や注意点などを勉強しました。最後に、リンパドレナージュの手技を見ることができ、大変貴重な勉強会でした。
決して難しい勉強会ばかりではありません。昨年末には「よつばの会」初忘年会が開かれました。病気にはなってしまいましたが、「よつばの会」に参加し、生きていることを一緒に喜び・笑い・泣ける友人に出会えたことに感謝し、参加者が全員声を合わせて「乾杯!」しました。
2012年1月末に、鎌倉ツアーが実現しました。参加者は7名。まず、マクロビレストランでランチ。病院や主治医の話をはじめ、参加できなかった仲間の話をしました。
終始和やかでしたが、話題が兄妹の妊娠になった際には、喜びが大きい反面“子供が産めない”ことで身内から気を遣われる存在になってしまった、と涙する場面がありました。これも、同じ経験をしているからこそ話せることです。
食後は今回のメインイベント、上行寺への参拝です。手書きの“がん封じ”という立て看板が印象的でした。運が良ければ手に入る「黒い石」を頂き、それぞれがんが消えますように、と念じながら患部をこすりました。(参加者:渡邊久美さん談)
ホームページも完成
2月には、念願の「よつばの会ホームページ(HP)」が完成・公開しました。トップページは、原さん自らが刺繍した「よつば」で彩られています。HPの内容は、「原さんからのメッセージ」の他、「はじめての検診」、「実感! おすすめグッズ」など。
また治療について、「私の闘病記」など病気を経験した会員の声をそのまま反映しており、すぐに役立つ内容になっています。みなで、情報を共有しあう参加型のHPにしました。ご意見・ご提案コーナーもありますので、ぜひご利用ください。
そして、4月には「よつばの会」として、代々木公園で開催されたビッグイベント「アースデイ」にブースを出展し、同時に「NPO法人子宮頸がんを考える市民の会」の方々と一緒にチャリティーにも参加することができました。
HPで呼びかけ、全国から届いた手作りの雑貨や小物などを販売し、たくさんの来場者と触れ合い、子宮頸がんの検診の大切さも直に訴えることが叶いました。
「よつばの会」の販売ブースも予想以上の売り上げがあり、「子宮頸がんを考える市民の会」への寄付をはじめ、「よつばの会」の今後の活動費(HP運営・会場代など)も作ることができました。
こうして1歩1歩、みなで力を合わせて何かを成し遂げていくことを実感し、非常に充実したときを過ごしています。
「よつばの会」に参加する人はみな、婦人科の病を経験し、さまざまな思いを抱えています。でも会に参加し、みなの話を聞くうちに自分1人ではないんだという、大きな勇気をもらうことができます。そして、少しずつ立ち直っていき、人と人の繋がりが生まれるなかで、今度は自分が誰かのために何かできないだろうか? という気持ちになってくるのです。
病気になったからとはいえ、人生終わりではない。がんになって学んだたくさんの人生経験をフルに生かし、再び社会にでて大きく貢献できる女性になれるよう、その第1歩となるように、「よつばの会」はこれからも地道に活動し続けます。
「よつばの会」は女性の大きな味方であり、自分らしくたくましく生きていけるよう、一緒に寄り添い背中を押せる存在になりたいと思っています。原千晶さんと共に、みなで繋がっていける会を目指しています。
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