インターフェロンを受けているが、副作用がきつい。ほかに有効な治療法は?

回答者:秋山 秀樹
東京都立駒込病院 血液内科医長
発行:2004年11月
更新:2013年12月

  

5年前に慢性骨髄性白血病を発病し、それ以降、インターフェロンを投与してもらっています。しかし、副作用が強く、体力的にきつくなってきました。インターフェロンの効果を得るためには、長期間、治療を受けることが必要と聞きましたが、ほかに有効な治療法はないのでしょうか。

(宮城県 女性 48歳)

A 慢性白血病の治療はグリべックが第一選択

現在、慢性白血病に対する治療の第一選択はグリべック(一般名イマチニブ)という抗がん剤の投与です。

グリべックは、2001年から使われるようになりました。ご相談者はグリべックが承認される前に病気になられたようなので、インターフェロンでの治療を受けているのでしょう。

もし現在、あなたにインターフェロンが功を奏しているのなら、副作用の度合いにもよりますが、そのままインターフェロンを使い続けるのも一つの選択です。それは今後、もしインターフェロンが効かなくなった場合のことを考えてグリべックを取っておくためです。治療法としてまだグリべックが残っていることで、患者さん自身も安心感を得ることができると思います。

もし今、インターフェロンが効いていないのなら、速やかにグリべックに切り替えたほうがよいでしょう。

医療機関や医師によっては、現在、インターフェロンが効いていても、すぐにグリべックに切り替えることを勧める場合もあると思います。その判断も、間違いではないと思います。

インターフェロンとグリべックを比較すると、副作用は一般的にインターフェロンのほうが強く出ます。

また、インターフェロンは注射であるのに対し、グリべックは経口剤(飲み薬)です。効果に関しては、正確な比較データはまだありませんが、現場の感覚ではグリべックのほうが優れている実感があります。

現在のインターフェロンの効果のほどと副作用の状態を検討し、このままインターフェロンを続けるべきかグリべックに切り替えるべきかを主治医とよく話し合って決めて下さい。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート11月 掲載記事更新!