術後の脇の下にピリピリした痛み。対象法はあるか?

回答者・上野貴史
板橋中央総合病院外科医師
発行:2016年7月
更新:2016年6月

  

乳がんの右乳房温存切除術と、腋窩リンパ節郭清をしました。手術直後から脇の下に物がはさまっているような違和感があり、切除した部分はピリピリと痛みました。術後に看護師さんから、少しずつ右腕を動かしたほうがいいと指導され、腕や肩の上下運動をしていましたが、手術から1カ月たっても症状はほとんど変わりません。何か対処法はないのでしょうか。

(52歳 女性 大阪府)

神経障害性疼痛が続く場合は、ペインクリニックなどで相談を

板橋中央総合病院外科医師の
上野貴史さん

ご相談者の症状は、神経障害性疼痛だと思われます。神経障害性疼痛は、胸部から腋窩、上腕にかけてのピリピリ、チクチクした痛みが特徴です。手術中の肋間上腕神経損傷が原因とされ、術後1年を経過してから症状が現れるケースが多いと言われています。また、体質的に神経障害性疼痛を起こしやすい方がいらっしゃるようです。

痛みが続くようであれば、ペインクリニックや緩和ケア科の受診をお勧めします。三環系抗うつ薬が治療に有効とされ、リリカ、サインバルタなども補助的に使用されることがあります。

リリカ=一般名プレガバリン サインバルタ=一般名デュロキセチン

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