3期のS状結腸がん。術後補助化学療法は受けるべきか

回答者:大矢 雅敏
獨協医科大学越谷病院 外科主任教授
発行:2010年9月
更新:2013年12月

  

64歳の父のことでご相談です。病院の検査で、S状結腸がんとわかりました。病期は3期(ステージ3)とのことで、手術を予定しています。父も手術には前向きです。3期だと再発の可能性が高いとのことで、術後に補助化学療法も予定していますが、化学療法は受けたほうがよいのでしょうか。化学療法を受けるとしたら、どのような副作用があるのでしょうか。

(滋賀県 女性 35歳)

A 副作用はあるが、化学療法は受けたほうがよい

病期から考えると、手術は当然、受けるべきです。化学療法や放射線療法では治すことはできません。免疫療法などでの治療も難しいでしょう。

手術の結果、リンパ節転移が確認され、ステージ3の場合には、術後に補助化学療法(抗がん剤治療)を受けるのが一般的です。

補助化学療法の内容には、FOLFOXのような点滴治療にするのか、あるいは内服薬のゼローダにするのかなどの選択肢があります。

一般的には、リンパ節転移の数が3個以下であれば、ステージ3Aです。5年生存率71.4パーセントと比較的治りやすいので内服薬程度でよいかもしれません。

もしも、リンパ節転移が4個以上なら、ステージ3Bです。5年生存率56パーセントなので、FOLFOX療法のような強力な補助化学療法がよいかもしれません。いずれの場合も、補助化学療法は、半年間は受けたほうがよいと思います。

大腸がんに対する補助化学療法では、通常、脱毛の副作用はありません。あったとしても軽微です。一般的な副作用としては、白血球減少が最も問題になり、抵抗力が落ちて、治療が継続できなくなることもあります。下痢、あるいは手足の皮膚障害が起こることもあります。

FOLFOXの場合には、末梢神経障害、いわゆるしびれが現れることがあります。冷たいものに触れると、痛いような感覚があったり、指先や足先の感覚が鈍くなったりします。FOLFOXを7~10回行ったころに、神経障害が起こることが多いようです。

術後補助化学療法をやるか、やらないかでは、5年生存率で統計的に差があります。3期なら多少のつらさを我慢しても、術後補助化学療法は受けたほうがよいでしょう。使用する薬によって副作用は違ってきます。それぞれの薬の副作用をあらかじめ知ったうえで副作用対策をして、治療を継続することをおすすめします。

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