ポリープががん化。今後の対策は?

回答者:大矢 雅敏
獨協医科大学越谷病院 外科主任教授
発行:2010年9月
更新:2019年7月

  

大腸がんの検診(便潜血反応検査)で陽性と判定され、近くの病院で精密検査を受けました。先端にカメラ機能を取り付けたファイバーを肛門から挿入して大腸の様子を見る大腸内視鏡検査を受けたところ、直腸に11ミリほどの大腸ポリープが見つかり、がんの疑いがあるとのことで、内視鏡で切除しました。病理検査の結果、一部ががん化していました。このまま外来で経過観察することになっています。定期検査の受け方、再発への対応、日常生活で心がけることなど、今後の対策について、アドバイスをお願いします。

(大分県 男性 65歳)

A ステージ0なら、年1回の内視鏡検査でよい

ご相談者の場合、おそらくポリープが粘膜内にとどまるか、粘膜下層に少しだけ入った状態で見つかって、切除したのだと思います。リンパ節への転移の可能性がないので、経過観察ということになったのでしょう。発見が遅れたりすると、手術が必要になったりします。この段階で大腸がんが見つかったのは非常に喜ばしいことです。

病期は、がんが大腸の粘膜にとどまるステージ0の可能性が高いと思います。大腸がん全体の10パーセントぐらいは、ステージ0で見つかります。ポリープそのものに対する治療はすでに終わっていると考えてよいでしょう。

今後のことですが、切除したあとの場所に病巣が残っていると、局所再発の恐れがあります。また、大腸のほかの場所に、似たような早期がんが出てくることもあります。ですから、基本的には毎年1回、大腸の内視鏡検査を受けてください。局所再発した場合は、もう1度、内視鏡で切除できることもあります。しかし、多くの場合は、手術で切除します。

もし、病巣が粘膜下に入ったステージ1だった場合、通常の手術を受けた大腸がんと同様の経過観察をしてください。CTとか超音波による画像検査を半年から1年に1回、腫瘍マーカーを含む血液検査を半年から1年に1回行うようにしてください。

また、ご自身が、がんになりやすいがん体質だったということを理解することも大切です。がん体質のため、大腸のほかの場所に、似たような早期がんが出てくることもあります。大腸がん以外の胃がん、肺がん、前立腺がんなどについても十分な検診を受けてください。

大腸がんについては、動物性脂肪の摂取量の多さや運動不足などがリスクを高めると言われています。最近では、糖尿病にも大腸がんのリスクがあると言われ始めました。こうしたことに注意して、日常生活を送るようにしてください。

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