横行結腸がんが肝転移した。治療法は?

回答者:大矢 雅敏
獨協医科大学越谷病院 第1外科主任教授
発行:2010年9月
更新:2014年1月

  

1年ほど前、横行結腸がんの切除手術を受けました。病期は2期でした。最近受けたCT検査で、肝臓に転移していると言われました。転移巣の数は1個のようです。手術で肝臓の一部を切除したあと、化学療法も行う予定です。できるだけ体に負担のかからない治療を受けたいのですが、治療法について、ご意見をお聞かせください。

(青森県 男性 48歳)

A 手術を受けるべき。術後は化学療法が一般的

結腸がんの病期2期の場合、5年生存率は82.6パーセントです。これは、再発治療を含めた数値です。非常に成績の良い段階で見つかったがんだったのですが、残念ながら再発が起こったということです。

肝転移が1個だけとのことなので、肝転移の中では、程度は1番軽いと思います。基本的には手術の対象になります。迷わずに手術を受けるべきです。一般的に肝転移の手術では、手術による死亡という不幸な結果になることもあり、結腸がんの手術よりも多少リスクが高くなります。それでも、手術の安全性については、特別な問題はありません。

予後の予測では、肝臓に転移が見つかった段階で、とくにCEAという腫瘍マーカーが高くなっているかどうかが、ある程度重要だということがわかっています。CEAが正常なら、70パーセントぐらいの人は治ります。CEAの数値が高いと、治癒率は落ちます。

ただし、肝転移が1個で、リンパ節転移なしとのことですから、治癒率は低く見積もっても40パーセントぐらいを期待してもよいのではないでしょうか。

大腸がんの肝転移の手術後の化学療法は、治療のガイドラインでは、その有効性は確立されていないとされ、臨床試験の結果を待つことになっています。ですから、CEAが正常だったら、手術だけで治癒となる可能性も高いので、化学療法はしないで経過を見るという方法もあるかもしれません。

しかし、実際には、CEAが高い、低いにかかわらず、化学療法をやっておこうというのが一般的な流れです。

化学療法の内容はさまざまです。5-FU(一般名フルオロウラシル)とロイコボリン(一般名ホリナートカルシウム)、エルプラット(一般名オキサリプラチン)を併用するFOLFOXもありますし、5-FUとロイコボリンの併用もあるし、経口剤のゼローダ(一般名カペシタビン)で行うこともあるでしょう。それぞれの化学療法のメリット、デメリットを考えて、選択をしてください。

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