IFL療法でひどい下痢になり、治療を中止。今後は?

回答者:吉田 和彦
東京慈恵会医科大学青戸病院 副院長
発行:2009年1月
更新:2014年1月

  

2008年4月にS状結腸がんの手術を受けました。その後、リンパ節と肺への転移が確認されたため、IFL療法を受けました。ところがひどい下痢になり、脱水症状を起こし、3日間入院しました。今はIFL療法を中止していますが、今後、どのような治療が望ましいでしょうか。

(高知県 男性 65歳)

A FOLFOX療法を試みる方法もある

IFL療法とは、カンプトまたはトポテシン(一般名 塩酸イリノテカン)+5-FU(一般名フルオロウラシル)+ロイコボリン(一般名ロイコボリンカルシウムまたはホリナートカルシウム)の3剤併用療法のことです。このうちカンプト(またはトポテシン)の副作用がとても強く、下痢を起こしやすい傾向があります。 対応策としては、カンプト(またはトポテシン)の入らないFOLFOX療法を試みるのも1つの方法です。

FOLFOX療法とは、5-FUの持続注入+ロイコボリン+エルプラット(一般名オキサリプラチン)の3剤併用療法のことです。FOLFOX療法でひどい下痢を起こすことは通常ありませんし、FOLFOX療法には、延命効果が期待されます。さらに、最近承認された分子標的薬であるアバスチン(一般名ベバシズマブ)を加える選択肢もあります。

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