基底細胞がんを切除。再発した場合、手術以外の治療法は?

回答者:山崎 直也
国立がん研究センター中央病院 皮膚科医長
発行:2007年8月
更新:2019年7月

  

最近、鼻の周辺にできた基底細胞がんの外科手術を受けました。腫瘍の大きさは1センチほどで、腫瘍とそのまわり3ミリほどを切除しました。そして、手術で切除したところは、近くの皮膚で覆うという形成外科的な処置もしていただきました。この手術については、満足しています。ただ、担当医から「再発した場合には、再度、手術で切除します」との説明を受けています。顔を傷つけることにもなるので、できれば手術は避けたいと思います。再発した場合、手術のほかに治療法はないのでしょうか。

(京都府 女性 64歳)

A 完全に切除できれば再発の心配はない

基底細胞がんの4分の3は顔にできます。顔のなかでも、とくに、メガネをかけたときに覆われるゾーンと、眉間から鼻にかけての縦のゾーンを含めた、いわゆる顔のTゾーンに集中的に発生します。そして、長期間放置すると鼻の軟骨や眼球などの腫瘍の周囲に浸潤することがありますが、遠隔転移はほとんどないのが特徴です。

胃がんや大腸がんなどの大半のがんは、きちんと切除しても再発することがあります。ところが、基底細胞がんの場合は、腫瘍とそのまわり3~5ミリを完全に切除しさえすれば、再発はしません。この点が、ほかのがんとは異なります。

ご相談者の場合、腫瘍とそのまわり3ミリを切除する手術が成功したとのことですが、がん細胞が残っていないかどうかを確認することが大切です。そのためには、切除したがん細胞の断端、細胞の前後左右をきちんと顕微鏡で見てもらってください。手術で上手に取り切れていると確認できれば、再発の心配はありません。

もし、手術で取り切れていない場合には、再発する可能性があります。そこで、再発を防ぐために、2回目の手術を行う必要があります。この2回目の手術は完全に行わなければなりません。この手術がうまくいかなければ、再々発の確率が50パーセントを超えるからです。ですから、完全な手術を行って、再々発が起こらないようにすることが大切です。大きな切除でなければ、再建術で顔はほぼ元通りになります。形成外科的な処置はかなり進歩しています。2回目の手術を受けられても、ご心配されるほど顔の傷が目立つことはないと思います。

手術以外の治療法としては、レーザーで照射する治療や冷凍凝固療法などがありますが、確立された治療法とはいえません。手術で完全に切除することをお勧めします。

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