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2015_mar_i

前立腺がんの基礎知識 データでみる前立腺がん

編集●「がんサポート」編集部

国立がん研究センターが提供しているがん情報サービスによると、わが国の前立腺がんによる死亡数は約1.2万人で、男性がん死亡全体の約5%を占めています。また、前立腺がんの罹患数(全国推計値)は約6.5万人で、男性がん罹患全体の約14%を占めています。罹患率は65歳前後から顕著に高くなっており、年齢調整罹患率は1975年以降増加しています。

効果が期待できるが、副作用にも要注意

監修●赤倉功一郎 JCHO 東京新宿メディカルセンター院長補佐・統括診療部長・泌尿器科部長
取材・文●柄川昭彦

前立腺がんはホルモン療法が有効だが、それが効かなくなると、病状が再び悪化してしまう。この状態を「去勢抵抗性前立腺がん」と呼ぶが、これまで去勢抵抗性前立腺がんになると、治療選択肢は限られていた。こうした中、昨年(2014年)には新薬3剤が相次ぎ登場。去勢抵抗性前立腺がんの治療が大きく変わろうとしている。

適切な検診システム構築を目指す

監修●中島耕一 東邦大学医学部泌尿器科学講座教授 
取材・文●中田光孝

前立腺がんの検査指標(マーカー)である前立腺特異抗原(PSA)の測定により、前立腺がん患者を絞り込むPSA検診は、初期の無作為化比較臨床試験(RCT)で前立腺がんの死亡率を低下させないとの結果が出たが、その後のRCTでは検診群で死亡率の低下が認められている。PSA検診の意義と課題について専門医にうかがった。

PSA検査と生検を組み合わせてチェック

監修●米瀬淳二 がん研有明病院泌尿器科部長
取材・文●中田光孝

前立腺特異抗原(PSA)検診の導入に伴い、早期前立腺がんが発見されるようになり、前立腺がんによる死亡率の減少効果が認められた地域がある。その一方で、即座に治療すべき必要のない低悪性度の早期前立腺がんに対して過剰治療が行われているのではないかという反省から、PSA監視療法(積極的監視療法)が行われるようになっている。その現状について、専門医に話を伺った。

ダヴィンチ手術 後遺症からの改善も向上

監修●大堀 理 東京医科大学泌尿器科学分野教授/前立腺センター長/ロボット手術支援センター長
取材・文●「がんサポート」編集部

前立腺がん治療の特徴として挙げられるのが「ロボット支援手術」の普及だ。この言葉から「ロボットが手術をする」と誤解する人もいるようだが、手術をするのはあくまでも医師。ロボットの役割はその指の動きを忠実に手術部位に伝えること。低侵襲と確実さが大きな特徴だ。

効果が期待できる薬を順番に使う

監修●藤井靖久 東京医科歯科大学大学院腎泌尿器外科学分野准教授
取材・文●柄川昭彦

超高齢化社会において急増する国民医療費は大きな問題だ。進行前立腺がんに対する「順次薬物療法」は、日本人にとって有効で安全であるだけでなく、コストも考慮した新しい治療法。どのように薬を選択していくのか、その方法について専門医に聞いた。

10年生存率80%以上という治療成績

監修●矢木康人 国立病院機構 東京医療センター泌尿器科
取材・文●伊波達也

前立腺がんの小線源療法というと、低・中リスクの患者さんだけがその対象となるという考え方が根強いが、決してそうではない。小線源療法に外照射とホルモン療法を併用する「トリモダリティ治療」によって、高リスク患者さんに対しても非常に良い治療成績が出ており、根治が期待できる治療となっている。

全身状態、併存疾患、薬の副作用も考慮

監修●上村博司 横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器科学准教授
取材・文●池内加寿子

社会の高齢化とともに前立腺がんは急増し、2020年ごろには胃がんを抜いて男性がん罹患患者数のトップになると予測されている。多様化している前立腺がんの治療法に対し、高齢の前立腺がん患者さんは、どんな治療法を選び、どんな点に注意したらいいのだろうか。

術後の尿漏れ対策 セルフケアに役立てよう

監修●帶刀朋代 東京医科大学病院泌尿器科 皮膚・排泄ケア認定看護師
取材・文●町口 充

前立腺がんに対する前立腺全摘術後の尿失禁(尿漏れ)は、多くは1年以内に改善し元に戻るものの、中には改善が見られずに患者さんのQOL(生活の質)に大きな影響を与えることもある。どのようなセルフケアが必要だろうか?
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