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2015_may_i

緩和ケアの基礎知識 言葉の意味を正しく理解する

監修●林 章敏 聖路加国際病院緩和ケア科部長
取材・文●柄川昭彦

緩和ケアに関してはいまだに誤解が多く、がんの終末期のケアと考えられがちだという。体や心の苦痛を取り除き、より豊かな人生を送れるように、患者さんやその家族を支えていくのが緩和ケアである。正しく理解してもらうための基礎知識をまとめてみた。

新たなレスキュー薬で、疼痛コントロールの選択肢も増加

監修●余宮きのみ 埼玉県立がんセンター緩和ケア科科長
取材・文●柄川昭彦

緩和ケアで使われる薬の種類は多くなり、様々な痛みに対応できるようになってきた。だからこそ、自分の痛みを上手く医師に伝えることが重要だと専門家は話す。それにより質の高い疼痛治療が受けられるかどうかが決まるからだ。

『患者さんと家族のためのがんの痛み治療ガイド』を解説

監修●佐藤哲観 弘前大学医学部附属病院麻酔科緩和ケア診療室講師/診療教授
取材・文●半沢裕子

麻薬系鎮痛薬に対する患者さんの誤解は未だに多い。そうした中、2014年に発刊されたのが、日本緩和医療学会が作成した『患者さんと家族のためのがんの痛み治療ガイド』だ。これは、患者さんや家族に向けて初となるがんの痛み(がん性疼痛)治療に関するガイド。痛み治療はがん治療の一部であり、患者さんは積極的に痛みを訴えて欲しいと専門家は話す。

がん性疼痛に対する神経ブロック 効果が高く副作用が少ない

監修●安部洋一郎 NTT東日本関東病院ペインクリニック科部長
取材・文●半沢裕子

がん性疼痛に効果を発揮するのは、薬だけではない。神経ブロックという方法がある。痛みの信号を遮断して、感じなくさせる方法だ。疼痛薬は全身に作用するため便秘や眠気などの副作用も生じるが、神経ブロックにはそれらがなく、ADL(日常生活動作)を上げる効果もあるという。

終末期の栄養 「悪液質」の進み具合と食事の関係

監修●吉川貴己 神奈川県立がんセンター消化器外科部長
取材・文●池内加寿子

がん患者さんにとって食事はQOL(生活の質)を左右する重要なもの。がんが進行すると、がん特有の代謝異常によって「悪液質」になり、著しい体重減少が起こると言われている。「悪液質」とはどんな病態か、終末(ターミナル)期はどのように栄養をとればいいのか、食事のサポートのしかたも含めて専門医に伺った。

緩和ケアセンターのあり方 それぞれの専門性を活かした医療提供

監修●服部政治 がん研有明病院緩和ケアセンター緩和・がん疼痛治療部長
取材・文●「がんサポート」編集部

全国各都道府県のがん診療連携拠点病院に「緩和ケアセンター」を整備することが、2016年3月までという期限付きで厚生労働省から通達された。緩和ケアセンターはがん患者さんをどう支えていくのか、医療者側の専門性はどう生かされるのか。厚労省が出した「新指針」の解説と、緩和ケアセンターのあり方を専門医に伺った。

がん治療における漢方薬 がん治療の補完療法としての役割

監修●上園保仁 国立がん研究センター研究所 がん患者病態生理研究分野長
取材・文●伊波達也

西洋医学の進歩により、がん患者さんの治療やQOL(生活の質)は大きく改善されてきた。ところが、その一方で治療中の不調や副作用などに悩む患者さんが数多くいる。そんな中、エビデンス(科学的根拠)の認められた漢方薬で症状を緩和したいという医師や患者さんが増えてきている。

副作用対策としての漢方薬 抗がん薬のつらい副作用は我慢しない

監修●伊東俊雅 東京女子医科大学東医療センター薬剤部薬剤副師長
取材・文●「がんサポート」編集部

漢方薬に抵抗感を持つ医療関係者や患者さんは多い。しかし、医師や薬剤師による適切な薬剤の選択があれば、抗がん薬治療などによる副作用を大きく減らすことができる。治療と副作用ケアは表裏一体だ。漢方薬の正しい使い方について専門家に聞いた。

漢方外来 合併症の緩和と治療後の体調管理を図る

監修●林 明宗 神奈川県立がんセンター漢方サポートセンター長
取材・文●「がんサポート」編集部

がんに対する漢方薬による治療というと抵抗感がある人もいるかもしれないが、抗がん薬治療や放射線治療の合併症の緩和には有効なことが多く、保険適用で受診できる。がん領域における漢方医療で先駆的な取り組みを続ける神奈川県立がんセンターの現況を聞いた。
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