がんサポート9月 婦人科がん特集 掲載記事更新のお知らせ
●婦人科がん特集 ※ログインしてご覧ください
待望の新薬リムパーザ、日本でも承認・販売! 新薬登場で再発卵巣がんに長期生存の希望が見えてきた
子宮頸がんはアバスチンを加えた3薬剤、子宮体がんではダヴィンチ、卵巣がんには新薬リムパーザが
子宮体がん、子宮頸がんにおけるダヴィンチ手術の現状と今後 子宮体がんがダヴィンチ手術の保険適用に
無作為化比較試験(JCOG0602)結果がASCO2018で報告 進行卵巣がんにおける化学療法先行治療の非劣性認められず
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「必ずまた、戻ってくるから」 最終回 子宮頸がんステージⅢと診断され、子宮全摘手術を受けたフリーランス・パブリシストが綴る葛藤の日々
「栗田さんは私にとって『希望の星』です」 「余命1年」と宣告されてから18年9カ月。腹膜中皮腫患者の歩んだ軌跡
●マインドフルネス・ヨガ:それでいいのだ!
●黒田尚子のがんとライフプラン
●連載
腫瘍内科医のひとりごと 93 「がん免疫治療でがん治療の時代は変わる」
がん哲学「樋野に訊け」 26 今月の言葉「人生に逆境も順境もない」
ドイツがん患者REPORT 47 「ドイツの子宮頸がんワクチンの予防接種の今」
編集部の本棚 2018/3Q マンガでわかるゲノム医学 ゲノムって何?を知って健康と医療に役立てる!
●9月 編集後記
■手術支援ロボット・ダヴィンチの子宮体がん手術現場を取材させてもらった。ダヴィンチのアームは4本あるが、当日は3本使用。アームに取り付けられた鉗子が、患者の腹部に設置されたポートから挿入された。患者は頭側が20度下げられている。佐々木寛医師がコンソールを覗いて両手を動かしていると、アームが手の操作に連動して自動で動いている。ちょっと不思議な光景だ。助手は3D用眼鏡をかけてモニターを見ながら患者の横で手術をサポートしている。電気メスで止血しながら切除していくので、出血量は圧倒的に少ない150㏄ほど。2018年4月、子宮体がん、胃がん、食道がん、直腸がんなど12の術式が保険適用になったが、厚労省の基準を満たして子宮体がんの手術ができるのは、千葉県ではまだ千葉徳洲会病院の1施設のみ、埼玉県では0(2018年8月現在)、当日も大学病院から医師が研修に来て指導を受けていた。日本のダヴィンチ保有台数は米国(2,862台/2018年3月末現在)についで世界第2位(アジア全体では579台)とのこと。ダヴィンチの技術を習得した医師が増えて、患者に低侵襲で安全性の高い手術支援ロボット手術を受けられる施設が増えることを期待したい。(松尾)
■山口県周防大島で3日間行方不明になっていた藤本理稀(よしき)くん(2歳)を捜索開始からわずか30分で発見した78歳のボランティア尾畠春夫さんには心底感心させられた。大分県で鮮魚店を営んでいた尾畠さんは65歳で店をたたみその後はボランティア一筋の人生を送っている。「ボランティアをするのは世間から頂いた恩を返しているだけ」と語る尾畠さん。理稀くんの祖父から食事や風呂を勧められてもきっぱりと断っていたその姿は尾畠さんの行動指針「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め」の言葉を見事に実践して、ただただ頭が下がるばかりである。(髙橋)
■熱射の中、『没後50周年記念 藤田嗣治展』に行った。100点あまりの作品が展示。そのきっかけになったのは、雑誌「ユリイカ平成27年4月号/特集:高峰秀子」の安野光雅(日本画家・絵本作家)エッセイの一文でした。「その後、捨てるべき物は一切捨てて全部きれいにし、家を小さくして作りかえるといっていたが、それが二階だてであった。『アンノサンにあげようか』といわれたのは、藤田嗣治の小品だった。『下さい』と一言いえば足りたのに、藤田嗣治と聞いて、では下さいといえないわたしの小心振りが秀子さんにはわかってもらえなかった。もう一押しすれば「もってけどろぼう」という事になったかもしれないのにおしいことをした。」展示会場で、〝寄贈:高峰秀子〟を探してみたが、エッセイに描かれた作品は見当たらなかった。美しい作品の数々を観終わって、多少、涼感をえたが、おもてに出てみると、熱射は継続中で、扇子をかかげながら木陰を探し、帰路を急いだ。(西村)