手術を行わず完治するのは難しいか
愛知県に住む74歳の祖母のことでご相談です。小細胞肺がんに罹りましたが転移はなくステージⅡと言われました。早期発見だったのですが間質性肺炎を患っているため、手術、放射線治療は難しいと言われ、現在抗がん薬治療のみをしています。
主治医からは「末期ではなく、治療が出来る段階」と言われているようですが、手術や放射線治療を行なわず、完治するのはやはり難しいのでしょうか。抗がん薬治療は治すための治療ではなく、延命治療なのでしょうか。
(25歳 女性 東京都)
A 化学療法の結果、腫瘍が小さくなっているようなら手術の検討も
日本医科大学大学院医学研究科
呼吸器内科学分野教授の久保田さん
呼吸器内科学分野教授の久保田さん
小細胞肺がんの治療は、抗がん薬を用いた化学療法が基本です。化学療法は数倍の延命効果があり、強く勧められます。しかし、化学療法のみでは、効果があった場合でもほとんどが数カ月程度で再び増大してきます。
化学療法を3~4コース行った後、腫瘍が小さくなって切除可能な状態と考えられる場合は、外科の医師も含めて一度、手術を検討されたらいかがでしょうか。放射線治療は間質性肺炎を増悪させることが多く、お勧めできません。