インプラントで乳房再建。再発が心配
2005年11月に左乳房に乳頭腺管がんが見つかりました。ステージ(病期)は1期で、リンパ節転移はなく、ホルモン受容体は陽性、グレードは3でした。早期でしたが、石灰化が広範囲にあり、全摘手術をしていただき、同時再建も受けました。再建法はインプラント挿入法です。最近になって、乳房を全摘しても、手術痕や周囲の皮膚に局所再発が起こりうることを知り、心配しています。再発はどれくらいの割合で起こるのでしょうか。また、インプラントを挿入したことによって、再発が見つかりにくくなることはあるのでしょうか。
(新潟県 女性 44歳)
A ほとんど問題はない。1期だと再発は10%以下
グレードというのは、がん細胞の異型度のことで、乳がんの場合、1~3に分けられます。3が最も異型度が高いのですが、それでも、リンパ節転移がなければ、局所再発のリスクはそれほど高くありません。1期の場合だと局所再発率は10パーセント以下と考えて差し支えないでしょう。
また、インプラントを挿入しても、局所再発が見つけにくくなることはないといわれています。
局所再発リスクの高い人には、乳房全摘後に胸壁照射の適応となりますが、5センチより大きな腫瘍やリンパ節転移が4個以上の場合が適応とされており、ご相談者には必要ないでしょう。