扁桃がんで受けた放射線治療の副作用は改善するか
左耳に痛みを感じ、耳鼻咽喉科を受診しました。検査を受けたところ、扁桃がんが見つかりました。幸い放射線治療だけで済み、現在、退院して半年が経ちました。しかし、半年経っても、放射線治療の副作用で唾液が出にくい、食べ物が飲み込みにくい、のどが渇きやすい、発音がしにくいなどの症状があります。放射線治療の副作用は、どれくらい続くものでしょうか。また、唾液が出にくいため虫歯になりやすいようなのですが、治療の際の麻酔や抜歯は問題なく受けられるのでしょうか。
(兵庫県 男性 55歳)
A うがいと食後の歯磨きの励行を
のどの渇きや唾液が出にくいといった症状は多くの場合、改善したり、悪化したりといった状態を繰り返します。
放射線治療の副作用は通常、長く続きますが、ご相談者は治療を受けてまだ半年ほどですから、この先、症状が改善する余地は十分にあります。
症状を改善ないしは進行させないために、日常生活でできることもあります。
口の中が乾きやすいと、口中の衛生状態は悪くなりがちです。そのため、うがいと食後の歯磨きをしっかり行ってください。定期的に歯科に通って、歯石を除去してもらうなど、オーラルケアをしてもらうのもよいでしょう。
歯科で麻酔を打つのは構いませんが、抜歯はできるだけしないほうがよいといわれます。抜歯が必要な状況になった場合は、主治医か歯科医、あるいは双方に相談されるとよいでしょう。
口の渇きを改善するには、スプレー式やゲル状の人工唾液の製品などがあります。主治医に相談し、処方してもらうなどするとよいでしょう。