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マインドフルネス・ヨガ:それでいいのだ! 第70回 変化の大きい季節のケア<ウサギのポーズ>

森川那智子 こころとからだクリニカセンター所長
発行:2024年3月
更新:2024年3月

  

もりかわ なちこ こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。『なんにもしたくない!』(すばる舎)『リラックスヨガ』(成美堂出版)『心がラクがずっと続くヒント』(青春出版社)など著書多数

春本番になって、陽の光も日ごとに明るくまぶしく輝いてきます。紫外線の量もきっと格段に増えてきたに違いありません。

太陽光を避けすぎると

前号で取り上げたように、紫外線は害をもたらすだけではありません。しかしながら、洗脳に近いくらいに紫外線をできる限り避けていた筆者は、冬でもUVカットの化粧品を手放すことがありませんでした。

昼用乳液ではPA+++の+の数を数えて、多いほうを購入していました。

ところがその後、化粧品メーカーの人や美容評論家にインタビューしてみると、日本の化粧品メーカーのUVカット性能は非常に高く、カットしすぎる問題も起きているのだとか。

化粧品だけではありません。日傘、メガネ、帽子、手袋、パーカーなどの衣服やマスクに至るまで、UVカットを謳っているのです。

太陽光に当たらなくても、食事やサプリでビタミンDを補っているから大丈夫と思っている人の多いこと。

紫外線を含む太陽光に当たると、食事だけでは補いきれないビタミンDを皮膚でたくさん作ることができます。そのビタミンDには、ホルモンのように多彩な作用があることがわかってきています。

今日のおすすめ日光浴時間

というわけで散歩しているときに、国立環境研究所が作成した、今日のおすすめ日光浴時間のモバイル用簡易サイト(下記のQRコード参照)、東京には基地局がないので横浜局で見ました。

3月上旬正午ごろ、一般的服装の長袖・長パンツ(日光を浴びるのが顔と手)で、ビタミンD生成にお勧め時間は約20分。昼休み、日の当たるベンチで過ごせる時間としてはどうでしょう、意外と長いと感じるのか、短いと感じるのか。日を浴びる時間がシミ・しわのリスクとなるのは55分以上となるそうです。

これが夏至のころになると半袖になるので、お勧めは5~10分。一方、シミ・しわのリスクを高めるのは30分以上。

ついでに冬至のころはどうなのか。お勧め時間は45分、リスク時間は100分以上となります。

仙骨を意識する

3月は変化の大きい季節です。まだ寒い日も少なくありません。からだの内側から熱く温めて、免疫力を高めたい。

ところで、からだの内側でわかりにくい個所の1つとして仙骨があげられます。

仙骨は腰の中央、背骨の一番下にある三角形のかたちをした大きな骨のことを言います。この仙骨の上に腰椎5個、胸椎12個、頚椎7個そして頭蓋骨が乗っています。

横には骨盤(腸骨)があり、股関節があります。

手で触ってみましょう。左右の腰骨のところから骨盤の稜線を手でたどりながら、背後までたどっていくと少し下にカーブします。その間にどんとあるのが仙骨です。その下には尾骨があります。ちょっと外から触れにくいかもしれませんが、突端の骨が尾骨です。

以前は、仙骨は動かない骨と言われていたそうです。でも近年はかすかに動くとわかってきました。それも1~3㎜です。

今回紹介する<ウサギのポーズ>では、この仙骨を意識して行います。

<ウサギのポーズ>

先月、先々月と2回にわたって紹介した<ラクダのポーズ>と対照形のポーズです。脊柱をまーるく丸めるます。とくに意識してほしいのは仙骨です。尾骨~仙骨がふわっと丸みを帯びるには、腹側に工夫が必要、恥骨の少し上あたりを上方にぐ~っと引き上げます。順々に腹側の筋肉を柔らかく、しかし、ぎゅうっとたたみ、上方に、腰や背中方向に引き上げます。

通常、<ラクダのポーズ>と<ウサギのポーズ>を交互に行います。

<ラクダのポーズ>が苦手な人も<ウサギのポーズ>を行った後に行うと、気持ち良くできます。モデルをお願いした久野かおりインストラクターがまさにそうでした。

自分が行なっている姿を鏡などで手軽に見ることができないのが残念ですが、スマホ動画を撮ってみるのも一計です。尾骨から頭頂までが均等にカーブして、お腹が熱いくらいに温かく、首や肩も気持ちよくストレッチされます。

①正座して、膝の両脇に手をつきます
②腰を浮かします。頸に負担がかからないよう注意しながら頭頂を膝前の床につけます。このとき、頸が苦しくないように頭の位置を調整します。膝になるべく近い位置に頭のてっぺんをつけたいのですが、うなじや頸部に負担がかからないようにします。腰を上げることにとらわれると、大概、後頭部に圧がかかっています
③両手を伸ばしてかかとを掴みます。親指を足首の前側ないしは足の甲と床の間に入れ、掌全体でかかとをしっかり掴みます。これ以降、手の位置は動かさないようにします
④かかとを閉じて、肛門を閉じ、恥骨のちょっと上を仙骨のほうにぐっと引き上げます。ついで、へそを腰椎部のほうに引き上げ、胃部のところを背中のほうに引き上げ、胸を少し縮めて、肩甲骨と肩甲骨の間がじわっと広がってきます。そのまま3~4呼吸、この姿勢でできる楽な呼吸で続けます
⑤かかとを開いて腰をおろし、額は前に伸ばしてからゆっくり上体を起こし、呼吸を整えます

 

がんサバイバーやそのご家族でヨガのご体験がありましたら、ぜひ体験記などをお寄せください。kokokara@center.email.ne.jp

こころとからだクリニカセンター
PC www.kokokara.co.jp/
携帯 www.kokokara.co.jp/m/

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