札幌生と死を考える会
宗教や職業などにこだわらず だれもが生と死について考え 行動できる場を目指す
生と死を考える会シンボルマーク
身近な人をなくされた方が立ち直るきっかけになるように
「生と死を考える会」は日本で“死生学”“死の準備教育”を始めた元上智大学教授でドイツ人のアルフォンス・デーケン先生が20年前に一般市民に呼びかけてスタートした「生と死を考えるセミナー」に由来します。このセミナーがきっかけで死別体験者の悲しみを語り合う会が持たれるようになり、それがベースになって「生と死を考える会」に発展してきました。
現在、全国に40数団体ありますが「札幌生と死を考える会」は1996年に発足し、現在240名ほどの会員で活動をしております。
当会は宗教、政治、職業、年齢にとらわれることなく、だれもが自由な立場で生と死について考え、学び、行動できる場となることを目指しています。生も死も人智の及ばぬことです。“死”だけは「何人にも平等であり、何人も身代わりできぬこと」を思うと人は謙虚にならざるを得ません。死は生の延長上にあり、死を考えることはいかに生きるかを考えることです。死を見据えて生きるとき、人は真摯に自己を見つめ始めます。これがこの会の目指す大きな理念です。
主な活動には次のようなものがあります。
特別講演会(年1回)
会員の研修の場でもあり、会の存在を社会に知っていただくための広報活動でもあります。96年の発会の年にデーケン先生を第1回目の講師としてお招きし、以後聖路加国際病院の日野原重明先生、灰谷健次郎氏、柳田邦男氏などの諸先生を講師にお迎えして行っております。
定例会(年6回)
講師を迎えての学びの場です。多彩な講師をお招きし「仏教からみた生と死」「命を考える絵本」「がんの再発を知って」など、講師のお話とともに透けて見える生き様や人生観などの多くの気づきがあります。
今日までに60回以上を数え延べ2500人以上の方が参加し、幅広い分野にわたる講演を通して生と死の学びを深めています。
12月の定例会は毎年メモリアルコンサートとして、会員相互の親睦をはかるとともに、それぞれが1年を振り返りいろいろな話に花が咲き、毎年楽しみにして多くの方が参加されています。また、心の中の大切な人と語り合う時間も設けております。
死別の悲しみを分かち合う会(月2回)
当会の大切な活動の柱で、身近な人をなくされた方の悲しみを分かち合う会です。精神科医、牧師、僧侶、弁護士、ご主人をなくされた方など数人がグリーフスタッフとしてアシスタントをしていますが、出席者の自由な話し合いで会は持たれます。会としてカウンセリングや指導することはありません。抑えつけていた悲しみを吐き出し、また、同じ立場の人の話を聞くことによって自分を振り返り、悲しみを持つのは自分だけではないことを知り、何か立ち直るきっかけをつかんでいただく、そしてご自身の人生を大切にしていただく……悲しみを乗り越えるための通過点になられたらと考えております。
おしゃべりサロン(月1回)
気楽に自由な語り合いの時間を持つための会です。生き方や生きがいなど、お茶を飲みながら平素の言葉で話し合います。参加者の年齢層が広いので年長者の人生観を聞いたり、日常生活のふと気になることを話したりなど楽しい時間で、この会を核として人の和が輪になることを願っています。楽しく笑いの中に学びのある会です。
カウンセリング基礎講座
(財)ライフプランニングセンター日野原重明先生の後援のもと、新しい活動として平成13年よりカウンセリング基礎講座を始めました。より良き対人関係のためにまず自己をみつめ、そして他者の心を聴く。自己を確立した上で家族や社会との絆の持ち方などを学ぶ機会を目指しています。広く一般市民にも呼びかけており、ホスピスマインドの形成に役立ちたいと考えています。
会報『希』の発行(年3回)
『希』(のぞみ)の名前は皆様から募集し、投票で決まりました。定例会、特別講演会などのご案内、報告、会員の投稿などを掲載しており、運営委員と会員の皆様との大切なパイプ役になっています。
来年度は「札幌生と死を考える会」が発足して10年目に当たり、6月に聖路加国際病院理事長日野原重明先生に特別記念講演をしていただく予定です。なお、入会は随時受け付けており、年会費は3000円です。
札幌生と死を考える会
会長・稲川良道
〒001-0017 北海道札幌市北区北17条西3丁目2-28-601
電話・FAX:011-736-1838
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