胆管がんに術前化学放射線療法は?

回答者:森実 千種
国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科医師
発行:2012年4月
更新:2013年11月

  

眼が黄色くなり、これはおかしいと思い、病院で精密検査をしてもらったところ、やはり、黄疸によるものでした。原因を調べると、2期の胆管がんだと診断されました。大腸がんなどでは術前化学療法や術前化学放射線療法という治療法があり、頻繁に行われていると聞きました。胆管がんにおいてはこのような術前化学放射線療法は推奨されているのでしょうか? もしくは体力があるうちに迅速に手術を行ったほうがいいのでしょうか?

(千葉県 女性 55歳)

A 術前化学放射線療法の研究は進んでいない

確かに、大腸がんなどでは、手術の前に化学治療や放射線治療を行う場合もあります。

しかし胆管がんに対しては、現在、術前化学放射線療法を行ったほうがよいかどうか、充分な研究が進んでいないのが現状です。ですから、推奨される治療法とはいえません。

放射線や化学療法には、副作用が伴いますので、行ったほうが良いかどうなのかわかっていないのに、これらの治療を受けることはお勧めできません。体力があるうちに、迅速に手術を行ったほうが良いでしょう。

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