術後の補助化学療法は行うべきか?

回答者:森実 千種
国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科医師
発行:2012年4月
更新:2013年11月

  

胆道がんの術後化学療法について質問します。ファーター乳頭部がんを患ったのですが、無事、膵臓十二指腸切除と胆管切除を終わらせました。手術は無事に終わったのですが、再発が不安です。手術後、何か抗がん剤などを行う必要はありますか?

(岐阜県 男性 61歳)

A 行う必要はない。定期的な検診を

ファーター乳頭部がんの手術後に抗がん剤を投与する意義を調べる比較的大規模な臨床試験が海外で行われました。その試験では、ファーター乳頭部がんの手術後にジェムザールを受ける群と5-FU+ロイコボリンを受ける群と、術後化学療法を受けずに経過観察する群の治療成績が比較されました。

しかし、この研究では、術後に抗がん剤治療を行うことの意義は示されませんでした。ファーター乳頭部がんの手術後の抗がん剤投与の意義を調べた研究はこの研究が最も大規模なものですが、この研究に限らず、現在までにファーター乳頭部がんの手術後に抗がん剤を行うことの意義は示されていません。

抗がん剤治療には、副作用もあるため、現在、ファーター乳頭部がんの手術後の患者さんには、再発の有無を慎重にチェックしていくことが最善の対応といえます。

手術でどの程度しっかり切除できたのか、その度合いにもよりますので主治医の先生とよく相談するべきですが、多くの場合3~6カ月に1回CTなどの画像診断と、腫瘍マーカーを含めた採血検査でフォローしていくことが多いです。

ジェムザール=一般名ゲムシタビン 5-FU=一般名フルオロウラシル ロイコボリン=一般名ホリナートカルシウム

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート12月 掲載記事更新!