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ステージ3C、予後良好となりますか

回答者●上野貴史
板橋中央総合病院乳腺外科医長
発行:2022年9月
更新:2022年9月

  

2021年1月にパチンコ玉サイズのしこりを見つけました。父方、母方にもがんになった人がいなかったため、勝手に良性と思い込み放置。7月中旬、しこりがチクチク痛みだしたのでやっと病院に行く決心がつき受診。針生検の結果、がんと診断され大きい病院に紹介状を書いてもらい転院。PET-CTの結果、右乳房浸潤性小葉がんステージ3C(同側腋窩リンパ節転移、同鎖骨下リンパ節転移、同鎖骨上リンパ節転移、ER70%、PGR60%、HER2 3+、核グレード2、Ki67 90%)。腫瘍の大きさは、「境界がハッキリしないので、5cm以上としか言えません」とのこと。

ルミナルB型(HER2陽性)タイプなので、予後良好とは思っておりますが、Ki67の値が高値、HER2が3+、ステージが3C、大きさが5cmを超えている、リンパ節転移が多数ある状況でも予後良好となりますか? また、再発率と生存率はどのくらいになりますか?

(36歳 女性 兵庫県)

術前治療で病理学的完全奏功が得られれば治癒の可能性は80%以上

板橋中央総合病院
乳腺外科医長の上野貴史さん

ご相談内容で、予後良好と思っていますが、と書かれていますが、このご相談内容を読む限り、予後は良好とは思えません。ステージ3Cだということですが、以前は、鎖骨上リンパ節転移は遠隔転移とみなされステージ4扱いでした。しかし、鎖骨上リンパ節転移の場合は、治癒することもあるので、ステージ4から3Cに格下されたという経緯があるのです。

ステージ3Cの場合、5年生存率は50%程度で、実際治癒するのは20~30%です。ですからこの状態では予後良好だとは決して言えないのです。

ただ、このご相談者の場合はHER2陽性タイプなので、ハーセプチン(一般名トラスツズマブ)+パージェタ(同ペルツズマブ)+タキソテール(同ドセタキセル)3剤による術前治療が標準です。それにより、病理学的完全奏功が得られたならば治癒する可能性は80%以上期待できるでしょう。そうでなければやはり治癒確率は30%程度、5年生存率は抗HER2薬の進歩もあり以前よりは向上しており65%程度と思われます。

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