1. ホーム > 
  2. がん相談 > 
  3. 乳がん > 
  4. 乳がん
 

自己判断でフェマーラの服用をやめた。再発の危険性は?

回答者:上野 貴史
板橋中央総合病院 外科医師
発行:2010年10月
更新:2014年1月

  

2010年の4月30日に右乳がんの乳房温存手術を受けました。ステージ2Aで、がんの大きさは12ミリ、リンパ節転移が2個ありました。抗がん剤治療は行わず、放射線治療を25回受け、終了しました。ホルモン剤のフェマーラ(一般名レトロゾール)を服用していましたが、約1カ月たったころ、自分の判断で飲むのをやめました。このことは主治医には話していません。フェマーラの服用をやめた主な理由は、ある乳がんの本に、私のような乳がんの場合、再発は少ないと書いてあったからです。やめた今のほうが、体は楽です。また、介護の仕事をしていて、あまり長生きはしたくないな、と思うところもあります。質問は次の2点です。

(1)血液検査などで、フェマーラの服用をやめたことが知られることはないでしょうか。

(2)フェマーラはやめてしまいましたが、再発はしないでしょうか。

(埼玉県 女性 58歳)

A 再発を抑えるため、フェマーラの服用を勧める

(1)についてお答えします。

フェマーラの服用をやめたことが血液などの検査で医師に知られることはありません。

しかし、薬の服用をやめたことを主治医に黙っているのはよくありません。それでは、互いの信頼関係が築けませんし、今後の治療にも差し障ります。

その治療を受けるかどうかを決めるのは患者さん自身です。仮にフェマーラの服用をやめるにしても、その理由などをきちんと主治医にお話しするようにしてください。

(2)についてお答えします。

リンパ節転移が2個ある状態での再発率は決して低くありません。ホルモン感受性の強さやがんのグレード(悪性度)など、ほかの条件にもよりますが、再発率はおよそ30パーセントあります。5年以内には再発しなくても、7~8年たってから再発することもまれではありません。とくにホルモン感受性のある乳がんの場合は、長期経過後に再発することが少なくありません。ある乳がんの本に、再発は少ないと書いてあったようですが、もしかして記載の間違いか、あるいはご相談者の読み違えかもしれません。

リンパ節転移が2個ある場合、全身治療を何もしないという選択肢は通常ありません。抗がん剤治療を行わずに、ホルモン治療だけで十分かどうかが検討される状況です。

ご自身の判断でフェマーラの服用をやめているようですが、今からでも再開することを勧めます。フェマーラを服用することで、約30パーセントある再発率を20パーセントほどに減らすことができます。

副作用などの問題で、服用しないという選択肢ももちろんありますが、その場合は主治医にきちんと相談し、その上で服用をやめるようにしてください。また、もし長生きするよりも、短くても充実した人生を送りたいという人生観(もしくは死生観)をお持ちでしたら、そうしたことも含めて主治医に相談されることをお勧めします。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート6月 掲載記事更新!