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生理が止まった。タモキシフェンを続けてよいか

回答者:上野 貴史
板橋中央総合病院 外科医師
発行:2010年6月
更新:2014年1月

  

2004年に乳がんの手術を受けました。硬がんと粘液がんの2つの腫瘍がくっついた形で、大きさは合わせて1.6センチでした。リンパ節転移はなく、グレード(悪性度)は2つとも1、HER2は2つとも陰性、ホルモン感受性は1つは高レベル、もう1つは中レベルでした。手術後、放射線治療を受けました。さらにその後、ホルモン治療として、リュープリン(一般名リュープロレリン酢酸塩)の皮下注射を2年間受け、手術後4年目からはタモキシフェン(商品名はノルバデックスなど)を服用しています。現在、44歳で、生理が止まっています。アロマターゼ阻害剤に切り替える時期だと思い、血中女性ホルモンを調べてもらうと、卵胞刺激ホルモンは3.5ミリ国際単位/ミリリットル、血中エストラジオールは10ピコグラム/ミリリットル以下でした。生理が再開する可能性もあるので、5年目までタモキシフェンを続けることになりました。これは妥当でしょうか。

(岐阜県 女性 44歳)

A 5年間、タモキシフェンを服用するのが望ましい

44歳という年齢を考えると、5年目までタモキシフェンを続けるという判断は妥当だと思われます。

血中女性ホルモンの数値は閉経レベルですし、実際に、生理は止まっているとお書きです。

しかしご相談者は、放射線治療と、その後、リュープリンの治療を2年間受けただけで、抗がん剤治療は受けていません。そうした状況では、本当に閉経したかどうかはまだはっきりとはわかりません。

アロマターゼ阻害剤は閉経した乳がんの患者さんが適応になります。しかし、完全に閉経してない場合、アロマターゼ阻害剤を服用することで卵巣機能が復活して生理が戻ることがあります。

まずは5年間、タモキシフェンを服用して、経過が良好であれば、それで治療を終了してもよいでしょうし、病状によっては、その後、アロマターゼ阻害剤に切り替えることを検討してもよいと思います。

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