右乳房を全摘手術。左乳房にがんができるのではと不安
4年前に、右乳房の全摘手術を受けました。病理検査の結果、非浸潤性乳管がんと診断されました。手術後、再発を防ぐために、ホルモン剤を服用。幸い、現在まで、右乳房に異常はありません。ただ、左乳房にがんができるのではないかという不安が常にあります。実は、右乳房の全摘手術をする前に、健康診断で左乳房にのう胞が見つかった経緯があります。左乳房にがんができる可能性は高いのでしょうか。また、左乳房にがんできたときは、どのような治療が適切でしょうか。
(高知県 女性 49歳)
A 片方にがんができた場合、もう片方にがんができる可能性は3倍
右乳房の全摘術をしたあとの病理検査で非浸潤性乳管がんと診断されたとすれば、理論的には100パーセント完治します。再発することがないわけですから、術後、再発予防のためにホルモン剤を服用する治療は一般的には行いません。片方の乳房に乳がんができた人は、一般の人に比べて、もう片方の乳がんができる可能性は、3倍ほど高くなるというデータがあります。同じ身体環境ですし、遺伝子が同じなのですから、がんになりやすいのです。ですから、年1回、マンモグラフィ、乳腺超音波検査などの検査をきちんと受けることが薦められます。
左乳房にがんができた場合の治療方法は、通常の乳がんの治療法とまったく変わりません。右乳房の全摘術が左乳房のがんの治療法に影響することはありません。初めて乳がんができた方と同じで左乳房の全摘術もあるし、温存療法もあります。