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ホルモン療法の適応条件は?

回答者:岩瀬 哲
キャンサーネットジャパン 科学ディレクター
発行:2005年12月
更新:2013年11月

  

しこりの大きさが3センチの2期の乳がんと診断され、右乳房全摘手術を受けました。リンパ節転移はないとのことです。術後のホルモン療法を受けたいと考えていたのですが、主治医からは「ホルモン感受性が弱い」といわれています。私のような場合、ホルモン療法の適応にはならないのでしょうか。

(千葉県 女性 61歳)

A ホルモン感受性の判定方法をもう1度確認してみる

乳がんのホルモン療法は、患者にホルモン受容体があって、ホルモン剤に感受性のある場合でなければ行いません。ホルモン感受性のない場合には、ホルモン療法の治療効果が得られないことが数多くの臨床試験でわかっているからです。

そこで、ホルモン療法の適応を決めるために、ホルモン受容体の感受性を判定します。この判定方法には免疫染色法と定量法とがあります。現在、免疫染色法が国際標準になっています。定量法よりも簡便かつ正確に診断のできることがわかってきたからです。

日本では以前定量法が用いられた時期がありました。しかし、現在では、日本でもほとんど国際標準の免疫染色法を行っているはずです。

「ホルモン感受性が弱い」と言われたとのことですが、どちらの判定方法を用いたのでしょうか。主治医に聞いて確認してください。国際標準の免疫染色法で、ホルモン受容体のあるがん細胞が10パーセント以上あったとすれば、ホルモン療法を行う意味があります。この場合、ホルモン療法が適応となります。ホルモン剤のノルバデックス(一般名タモキシフェン)が有効です。

「弱い」という感受性の内容をもう少し詳しく聞いてみてください。そのうえで、賢明な治療を受けるようにしてください。

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