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温存手術で断端陽性。再手術が必要か

回答者:岩瀬 哲
キャンサーネットジャパン 科学ディレクター
発行:2005年8月
更新:2013年11月

  

左乳房温存手術を受けました。エストロゲンレセプター(ER)は陰性、プロゲステロンレセプター(PgR)は陽性、リンパ節転移は3個です。病理検査で断端陽性(手術で切除した部分の切り口にがん細胞が残っている)と言われ、追加切除を受けるように勧められました。しかし、私はこれ以上手術を受けることにためらいを感じます。術後は放射線治療を受けることになっていますが、再手術なしで治療を続けるとどの程度再発を起こすものなのでしょうか。再手術は不可欠なのでしょうか。

(千葉県 女性 49歳)

A 断端陽性の状況により治療法は異なる

断端陽性の場合、(1)断端陽性のがん細胞が浸潤性か非浸潤性か(2)断端陽性の数(何カ所か)(3)断端のどの場所が陽性だったかという3つの情報が大切です。この3つの情報によって、局所再発の危険性はまったく変わってきます。治療法も異なるといえるでしょう。

例えば、非浸潤性乳がんで、断端陽性が1カ所の場合なら、追加切除をしなくても、放射線治療だけで断端陰性の場合と同等のコントロールができると考えられます。また、浸潤性の成分が断端にあったとすれば、追加切除を加えないと、断端陰性の場合と同等のコントロールは望めないと考えられます。また、断端陽性の場所ですが、例えば、胸壁側の皮膚のはく離面などが断端陽性だったとしても、真の断端陽性とは言えません。そのため、追加切除は行いません。

このように、断端陽性の状況によって、勧められる治療法が違ってきます。端断陽性の状況がわからないと、適切なアドバイスはできません。担当医から断端陽性の状況について、3つの情報を含めて、詳しく聞いてください。その情報を持って、セカンドオピニオンを求めてください。セカンドオピニオンを参考にすることで、適切な治療選択ができると思います。

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