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ホルモン療法中のほてりを抑える方法は?

回答者:上野 貴史
板橋中央総合病院 外科医師
発行:2012年7月
更新:2014年1月

  

4カ月前に左胸に2b期の乳がんと診断され、摘出手術を受けました。術後、補助療法として、ホルモン療法のノルバデックスを服用しています。ただ、急に熱くなったりする、いわゆるほてりに悩んでいます。これを軽減する方法はありませんか?

(千葉県 女性 49歳)

A 保険適応外だが、薬物を使って軽減できる

ほてりに対して、有効であることが医学的に証明されている薬剤がいくつかあります。具体的には、プロゲステロン剤、リリカ、カタプレス、ガバペン、パキシルなどです。これらの薬を服用することで、ほてりを抑えることが期待できます。

ただ、いずれの薬剤も保険適応外での使用となります。また薬剤毎に、特有の副作用があります。例えばリリカには、眠気が発生しますし、カタプレスには口渇や便秘などが起こります。

ノルバデックスでのホルモン療法中であれば、パキシルでの治療は避けたほうが良いとされています。ノルバデックスとパキシルを組み合わせることで、ノルバデックスの薬剤効果が落ちるからです。プロゲステロン剤も女性ホルモン作用があり、乳がんへの影響がある可能性が指摘されています。かかりつけの医師としっかり話しあい、乳がんの治療に影響の出ないようにほてりを抑え、治療を継続していくことが大切です。

薬物以外の方法としては、ビタミンEや炭酸マグネシウムなどが、エビデンス(科学的根拠)は不十分ですが、有効であるといわれています。ですから、それらを摂取してみるのも良いかもしれません。

その他、行動療法として、ゆったりとした衣服を着たり、扇風機を使用したり、室内を換気するために窓を開けるなども効果的であるといわれています。

ホルモン療法は可能である限り、続けたほうが良いので、ほてりを上手に抑え、なるべく継続するようにしていきましょう。

ノルバデックス=一般名タモキシフェン リリカ=一般名プレガバリン カタプレス=一般名クロニジン ガバペン=一般名ガバペンチン パキシル=一般名パロキセチン

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