ステージⅡ(II)。糖尿病があり、化学療法が不安

回答者・出江洋介
がん・感染症センター都立駒込病院食道外科部長
発行:2015年11月
更新:2016年2月

  

ステージⅡ(II)の食道がん。主治医からは手術を勧められましたが、その前に化学療法(シスプラチン+5-FU)を行ったほうが、治療効果が高いと言われました。

糖尿病の薬物療法を始めたばかりで、化学療法に不安があるのですが、手術だけでは根治は難しいのでしょうか。また調べたところ経口薬のTS-1も食道がんに有効なようなのですが、TS-1は使えないのでしょうか。

(66歳 男性 千葉県)

術前化学療法が標準治療。併存疾患があれば手術単独も

都立駒込病院食道外科部長の
出江洋介さん

ステージⅡ(II)の食道がんでは、シスプラチンと5-FUの組み合わせによる化学療法(FP療法)を2コース行ってから手術を行うのが標準的な治療となっています。

以前は術後に化学療法を行っていましたが、JCOG9907という臨床試験で、術前に化学療法を行ったほうが、5年生存率が約20%高くなるという結果が出ました。それからは術前に化学療法を行うのが一般的になっています。

ただし、ご高齢で全身状態(PS)の悪い方や、腎機能障害、心臓病、糖尿病などの重篤な併存疾患のある方は手術単独となるケースもあります。糖尿病の方は化学療法中に感染症にかかりやすく、手術に不利な状況を招くことが心配されます。ステージⅡ(II)でしたら手術単独でも50%以上の生存率を得られますので、主治医と相談されるとよいでしょう。

TS-1については、確かに食道がんでも有効性は報告されていますが、保険適用ではないため使用することはできません。標準的な治療が行われた後で、使用することはある程度認められています。

シスプラチン=商品名ブリプラチン/ランダ 5-FU=一般名フルオロウラシル TS-1=一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム

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