下咽頭がんの転移。再度放射線治療は可能か?

回答者・全田貞幹
国立がん研究センター東病院粒子線医学開発分野
発行:2015年4月
更新:2015年7月

  

3年前にⅡ期の下咽頭がんで放射線治療を受け、今年(2015年)になって同じところに再発しました。遠隔転移はありません。できたら喉を温存したいので、再度放射線治療を希望しています。できないのであれば、どのような治療法になるのでしょうか。

(68歳 男性 三重県)

同じ場所に2回照射はできない。手術で根治の可能性

国立がん研究センター東病院の
全田貞幹さん

根治的な放射線治療は、同じ場所に2回照射することはできません。厳密には再照射という手技がありますが、適応は限定的でご相談者の方の場合は適応にはなりません。その理由は、すでに1回目の治療で、がんの周囲の正常な組織が耐えられるギリギリの線量を照射しているからです。同じ部位に2回照射すると壊死して潰瘍を作ったり、脱落して出血を起こしたりして命に関わる事態になりかねません。しかも、前回放射線を照射したにも拘らず再発しているため、2回目の放射線治療が必ずしも有効であるとは限りません。

今後の治療法については、遠隔転移がなく、切除不能な範囲に進展していなければ、手術が第一選択となります。切除が可能かどうかは内視鏡所見、画像診断、触診などの結果をみて主治医が総合的に判断します。

咽頭がんでは再発するとかなり厳しい状況になりがちですが、ご相談者の方の場合、まだ根治の可能性は十分残されています。主治医が手術可能と判断したら、気持ちを切り替えて手術を受けられるとよいと思います。

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