進行喉頭がん。化学放射線療法と手術のどちらがよいか

回答者:林 隆一
国立がん研究センター東病院 頭頸部外科・外来部長
発行:2009年10月
更新:2013年11月

  

数年前からしゃがれ声になり、食べ物がひっかかるようになりました。気になり始めて、近くの病院に行きました。いろいろな検査をした結果、喉頭がんと診断されました。リンパ節転移もあり、進行しているとの説明を受けています。治療法は、化学放射線療法と手術のどちらかになるようです。私の場合、どちらの治療法がベターと言えますか。ご意見をお聞かせください。

(福島県 男性 59歳)

A 原則的には手術。最近は化学放射線療法もよい結果がでている

喉頭がんをはじめ、頭頸部がんでは、TNM分類に基づいて病期を判定します。

これは、どこまでがんが広がっているか(T・原発腫瘍)、リンパ節転移があるかどうか(N・所属リンパ節転移)、他の臓器への転移があるかどうか(M・遠隔転移)で決める分類です。

「リンパ節転移あり」ということなら、3期以上の進行がんと考えられます。

進行がんでは、原則的には、手術ですが、最近は、化学放射線療法もよい結果がでてきています。

相談者は、59歳と若いですし、喉頭温存が可能かどうかが治療選択のポイントと言えます。喉頭温存を目的に、放射線治療単独あるいは抗がん剤治療を併用した化学放射線療法が行われます。

原発巣の発生した場所と状態がわかりませんが原発巣がT1~T2の比較的早期のものなら、放射線治療や化学放射線療法でよいと思います。その際、頸部リンパ節も放射線で治療することになります。

原発巣がT3以上なら、原則的には手術ですが、喉頭をどうしても残したいということであれば、化学放射線療法でもよいでしょう。

放射線治療や化学放射線療法後に、残念ながら、再発したときには、手術しか治療法はありません。

放射線は同じ部位に、再度、照射することはできません。また、化学放射線療法後の手術は、術後の合併症が重症化することがあります。

治療の確実性と喉頭温存の可能性を十分に考えた上で、治療を選択されるとよいでしょう。

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