内視鏡切除後、再手術と言われたが……
早期の胃がんと診断され、内視鏡的粘膜切除術(EMR)を受けました。ところが術後、「がんは取り切りましたが、病理検査の結果、予想以上に未分化の成分が多く、大きさも3㎝以上だったので、再度手術をして胃を3/5ほど切除したほうがいい」と言われました。私の場合、再手術は避けられないのでしょうか。ほかの治療法も考えられますか。
(45歳 女性 大阪府)
A 未分化型優位で2㎝以上などの条件が満たされれば再手術
がん研有明病院長の山口俊晴さん
分化型で2㎝以下の大きさで、潰瘍を伴わない胃がんが、内視鏡的粘膜切除の適応です。切除した標本を詳しく調べた結果、もし未分化型が優位であっても大きさが2㎝以下で潰瘍を伴わず、深達度が粘膜までで、しかもリンパ管や血管内にがん細胞を認めない場合には経過観察でよいとされています。
しかし、未分化優位で上記の条件が満たされなければ、胃切除とリンパ節郭清を追加する必要があります。したがって、ご相談の例では手術の適応となります。