各種がん

国際共同前向き試験「PRIAS-JAPAN」でエビデンスが蓄積 早期前立腺がんに対する監視療法は、高齢者だけでなく働き盛りの世代にも選択可能

2019年1月

「PRIAS-JAPANの9年間で積み上げられたデータによって、条件さえ満たしていれば、監視療法は年代に関係なく自信をもって勧められることがわかってきました」と話す杉元幹史さん。 積極的治療が必要になるまで経過観察を行う「監視療法」は、進行が比較的緩やかな前立腺がんならではの治療法だ。しかし、そうは言っても、体内にがんがあるのに放置しておいても大丈夫? ――当事者(患者)ならだれもが思う疑問だろう...

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がん治療中も後も、骨の健康が長生きの秘訣 ホルモン療法に合併する骨粗鬆症を軽視しない!

2018年12月

「骨粗鬆症で何が怖いかというと、骨折してしまい、それを機に動けなくなることなのです」と語る金子博徳さん 「たかが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」は大間違い。がん治療を経て、長く元気に生きるためにも骨は要(かなめ)。思わぬ骨折で寝たきりにならないよう、ホルモン療法などが骨に与えるリスク(危険性)を理解して、ケアを始めましょう。骨は、ケアすれば必ず応えてくれます。 骨は日々壊され、作られている 骨粗鬆...

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新薬登場で骨髄移植が不要な患者が増加する可能性 急性骨髄性白血病(AML)に対する新しい分子標的薬が次々に登場予定

2018年11月

「一部の患者さんは新しい分子標的薬の登場で骨髄移植を行わなくても治癒する可能性が出てきます」と語る矢野真吾さん かつては不治の病の印象が強かった血液のがん、白血病は、近年、化学療法の進歩により、根治を見込めるがんへと変わりつつある。その中の急性骨髄性白血病についても化学療法の選択肢が増えつつある。現在、有効性の高い1剤が保険承認され、7剤もの分子標的薬の臨床試験が日本で行われている。そんな急性骨髄...

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骨髄異形成症候群(MDS)の正体を知ろう 高リスクの骨髄異形成症候群にはビダーザが決定打。今後の新薬承認に期待

2018年11月

「グアデシタビンやリゴセルチブが承認されて使えるようになったら骨髄異形成症候群の治療の幅がグッと広がると思います」と語る照井康仁さん 低リスクと高リスクでは、治療法も心構えも違う骨髄異形成症候群(MDS)。いずれも、完治には造血幹細胞移植しか方法はないが、年齢や状況的に移植を受けられないことも多い。今のところ、高リスクの決定打はビダーザだけだが、今後、RAS遺伝子にピンポイントで作用する分子標的薬...

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日本血液学会が『造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン』を作成 「遺伝子パネル検査」によりゲノム情報は、血液がんの正確な診断・治療に必須

2018年11月

「患者さんにも読んでもらえるようゲノム検査ガイドラインを作成ましたが、遺伝子パネル検査が早く血液がん患者さんに実施出来るようでなければ」と語る小川さん 造血器腫瘍(血液がん)では、遺伝子の異常が治療の選択には必須であることが強く認識され、今までにも染色体検査やFISH法などさまざまな方法で、遺伝子の異常を検出し診断・治療につなげてきた。2018年5月、日本血液学会は、次世代シークエンス(NGS)の...

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諦めないで、切除不能がんも積極的治療で手術可能に 膵がんの術前化学IMRT放射線療法で根治が望める

2018年10月

「膵がんと宣告されると、絶望して諦めてしまう方も多いのですが、決して諦めないでください。膵がんの治療は進化しています」と話す永川裕一さん 〝暗黒の臓器〟とも言われる膵臓。その膵臓に発症する膵がんは、最も恐れられている難治性のがんの1つであり、近年、わが国においても発症数は増えている。そんな膵がん治療において、いく筋かの光が射し始めているという。臨床の最前線で、数多くの膵がん治療に当たり、画期的な治...

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遺伝子情報をもとに効果の高い治療法を選択 膵がんにおける遺伝子変異に基づくゲノム医療とは

2018年10月

「日本でもゲノム医療の実施体制の整備が急ピッチで進められています。これからは遺伝子情報が薬剤選択に重要になってくる時代。将来的には膵がんにおいてもゲノム医療が治療の中心になっていくと期待できます」と語る金井さん 近年、注目が集まる「ゲノム医療」。ゲノムとは遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、ヒト(生物)が持つすべての遺伝子情報のことだ。膵がんにおいても網羅的なゲ...

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年1度の超音波検査が早期発見のカギ 胆のうがんは早期に見つければ95%完治する

2018年10月

「日本は超音波検査の分野で世界のトップです。人間ドックや健康診断で指摘されたり、経過観察の途中で疑問や不安を抱いたときは、超音波画像を正確に読む技術を持つ専門医を訪ねましょう」と語る渡邊五朗さん 5年生存率20%と聞くと、絶望的にすら思える胆のうがん。閉鎖された臓器の中にできるがんだから、症状が出にくいことも難しさの一因だ。しかし、症状のない早期の段階で発見して手術すれば、なんと95%完治するとい...

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ラジオ波の利点はがんをくり抜き、何度でも 再発進行肝細胞がんと転移性肝がんの治療にもラジオ波焼灼療法が有望

2018年10月

「多くの臨床経験の中から、転移性肝がんに対するラジオ波焼灼療法の有効性を既に確信しているので、その有効性を証明するための、例えば全身化学療法との無作為化比較試験を自ら実施する気にはなれません」と語る寺谷さん ラジオ波焼灼療法(RFA)は、肝細胞がんの標準治療として『肝癌診療ガイドライン2017年版』(日本肝臓学会編)にも記載されているが、現在のところ、その適応は主に早期の肝細胞がんに留まっている。...

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ゲノム医療がこれからのがん治療の扉を開く 遺伝子検査はがん治療をどう変えるか

2018年10月

「遺伝子検査はがんの精密な治療選択の上で大きな意味がある」と語る土原一哉さん がん患者のゲノム(遺伝子情報など)を調べて、がん細胞の遺伝子変異を検出し、それに見合ったより効果の高い治療法を選ぶ「ゲノム治療」。厚生労働省は、がん医療を充実させるための重点施策として取組みを加速させている。このゲノム医療のベースになるのが「遺伝子検査」だ。近年、先進医療として実地応用が進んでいる。このように遺伝子検査、...

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