悪性リンパ腫は病型によって化学療法や経過観察が選択肢に
2015年6月
「悪性リンパ腫は種類が多いので、病型に合った適切な治療が必要です」と話す塚崎邦弘さん悪性リンパ腫には多くの病型があり、様々な臓器に生じ、それぞれ治療法も異なる。ここでは日本人に多いびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マルト(MALT)リンパ腫の3つのB細胞性リンパ腫を取り上げ、新薬も交えて、最新治療情報をリポートする。 分類と病期、全身状態で治療法を判断 図1 悪性リンパ腫の*病期(...
悪性リンパ腫
2015年6月
「悪性リンパ腫は種類が多いので、病型に合った適切な治療が必要です」と話す塚崎邦弘さん悪性リンパ腫には多くの病型があり、様々な臓器に生じ、それぞれ治療法も異なる。ここでは日本人に多いびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マルト(MALT)リンパ腫の3つのB細胞性リンパ腫を取り上げ、新薬も交えて、最新治療情報をリポートする。 分類と病期、全身状態で治療法を判断 図1 悪性リンパ腫の*病期(...
2014年5月
「適切な化学療法を高齢者もしっかり受けてほしい」と話す伊豆津宏二さん悪性リンパ腫には、数十の病型があり、病変も様々な臓器に生じる。病型ごとに異なる治療法を適切に選んでいく必要がある。今回は、日本人に多い3つの病型、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫について、最新の治療法と考え方を紹介する。患者数が多いのは3病型 悪性リンパ腫はリンパ球(白血球の一種)由来のがんである。...
2013年1月
リツキサンの登場で、悪性リンパ腫の治療は著しい向上をみせた。最近、新らたに有効な薬の登場もあり、悪性リンパ腫の治療はどう変わるのか。さまざまな臓器に発生し症状も異なる■図1 症状のでやすいリンパ節悪性リンパ腫の治療は、ここ10年ほどの間に目ざましく進歩してきた。東海大学医学部血液・腫瘍内科講師の大間知謙さんは、「今後、10年の間にも悪性リンパ腫の治療は相当変わるのではないでしょうか」と話す。悪性リ...
2012年4月
「新薬も毎年登場。たとえ再発してもいろいろな手段があるのであきらめずにがんばりましょう」と話す 新津望さん(イラスト/佐藤竹右衛門) 悪性リンパ腫に、新薬が続々と登場している。再発しても長期生存はもはや夢ではなくなってきている。 そんな悪性リンパ腫とどう向き合っていけばよいのか。 胃腸、肝臓、脳、皮膚……体中のどこにでもできる [悪性リンパ腫ってどんな病気?] リンパ球...
2012年4月
ゼヴァリン治療で完全寛解の 状態を長期間維持できる ことがあると話す 石澤賢一さん 進行はゆっくりだが、完治させることが難しい低悪性度の悪性リンパ腫。再発後の早い段階で腫瘍の量が多くなければ、分子標的薬と放射線療法を組み合わせた治療薬「ゼヴァリン」を使うことで、長期間にわたって病気を抑えることが期待できる。 分子標的薬の登場で治療成績が向上した悪性リンパ腫では、進行度による分類がよく使われる。年...
2012年4月
皮膚リンパ腫を専門とし、皮膚 リンパ腫全国症例数調査を行う 濱田利久さん 皮膚T細胞リンパ腫の治療膚リンパ腫のなかでも多くを占める皮膚T細胞リンパ腫。それでも毎年発症するのは、100万人に4、5人という稀な病気であり、疾患としての現れ方も個人差が大きい。新薬が最近認可されるなか、それらを組み合わせたさまざまな治療が試みられている。 非常に稀な疾患が多い皮膚リンパ腫 [皮膚リンパ腫を構成する疾患]...
2011年5月
国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科病棟医長の 渡辺隆さん 悪性リンパ腫の治療は、リツキサンの登場で大きく変わったが、さらに放射性同位元素を搭載した抗体・ゼヴァリンや、トレアキシンなど新世代の治療薬が登場。今後も有望な新薬が次々に登場する予定で、さらなる治療効果の上積みが期待されている。 適切な治療の基本は診断 [悪性リンパ腫の診断から治療開始までの過程] &n...
2011年5月
東京医科大学病院 血液内科講師の 後藤明彦さん リンパ腫細胞に取りつき、そこで周囲に放射線を照射するという新しい作用を持つ悪性リンパ腫の治療薬がある。 再発・難治性、低悪性度のB細胞性リンパ腫なら、80パーセントに奏効し、完全寛解率は64パーセントだという。 がん化したリンパ球がかたまりを作って増殖白血球の一種であるリンパ球が、リンパ節などでかたまりを作り、増殖するのが悪性リンパ腫だ。ホジキン...
2010年4月
近畿大学医学部 血液内科准教授の 辰巳陽一さん 悪性リンパ腫の中でも、ろ胞性リンパ腫を主とする再発および治療抵抗性低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫は、完全に治癒することが困難な病気として知られています。近年、こうした悪性リンパ腫に対し放射免疫療法という新しい治療法が登場し、これまで治療困難であった患者さんに希望をあたえられるようになりました。この療法のメカニズムを解説するとともに効果のあった患...
2010年4月
日本赤十字社医療センター 血液内科部長の 鈴木憲史さん 白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫は、血液のがんの大半を占める3大血液腫瘍です。かつては、“不治の病”とされていたこれらの血液がんも、分子標的薬や造血幹細胞移植などの治療法が進歩し、治癒が目指せる疾患になりつつあります。 ここでは、3大血液腫瘍の仕組みから、最新治療、患者さんの心得を解説します。 血液がんのほとんどを占める「3大血液腫瘍」 ...