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森川那智子のゆるるんヨガdeほっ! ゆるゆるセルフケア 120

「適正な運動」はがん予防に絶対必要⁈ <ヒップリフトのポーズ>

森川那智子 こころとからだクリニカセンター所長
発行:2017年12月
更新:2017年12月

  

もりかわ なちこ こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。『なんにもしたくない!』(すばる舎)『リラックスヨガ』(成美堂出版)など著書多数。近著に『心がラクがずっと続くヒント』(青春出版社)

国立がん研究センターは、がん予防のために5つの健康習慣を提唱しています。禁煙、節酒、食習慣の見直し、適正体重の維持、そして適度な運動です。

適度な運動がなぜがん予防に効果的なのか諸説ありますが、先日、放映されたNHKスペシャル「人体神秘の巨大ネットワーク」第2集「驚きのパワー!〝脂肪と筋肉〟が命を守る」ではそのメカニズムがわかりやすく解明されていて、反響を呼んでいます。

運動して筋肉を動かすと、筋肉からがんの予防になる物質が分泌されるというのです。それにもまして、この番組では、脂肪も筋肉も人体の重要な臓器であるとして、タレントの橋本マナミさんが、画像情報が多いMRIで全身のスキャンに臨んだのです。

通常MRIは患者の病気の部分しか撮影しないので、健康な人の全身スキャンはその時点で貴重なのだそうです。出演者の1人、タモリさんが「裸以上だ」と驚きの声を上げたのもうなずけます。

身長168センチ、体重56キロの橋本マナミさんは、筋肉が21キロ、脂肪が18キロと測定されました。

特別ふっくらしているのでもなく、やせすぎでもなく、見た目どちらかというとすらりと美しい(脚が長い!)彼女の体脂肪率を計算すると32%。

「意外と多い」と驚いた人も多かったのでは。

平均体脂肪率は性差が大きいので、男性はこの数字を自分の体脂肪率と比べて安心してはいけません。18~39歳男性では、11~21%が標準、18~39歳女性では、21~30%が標準。あくまでこれは目安です。

でも「適正体重の維持」「適度の運動」はマストだと思っているがんサバイバーには、なんだかほっとする橋本マナミさんのデータでした。

寝たままの延長でヨガを

日々の運動は欠かせないと思っていても、ただ布団にくるまってもう少し眠っていたい、何も考えたくない、前向きでいようとするともっとつらくなる、という日々もあります。適度な運動も「しないといけない」と、とらわれてしまうと結構なストレスになります。

そんなときに、ヨガは寝たまま行うポーズも多いので、ごろごろの延長でやってみることを提案します。

ちょっとやってみて、それがきっかけで起き上がり、買い物や散歩に行けたらそれもいいし、もう少しうだうだしてようとなっても、いいのです。

<ヒップリフトのポーズ>

ヒップリフトのポーズ1

①仰向けになり背中全体をゆったりと床につけ、両膝を立てる。はじめに両腕を上方に伸ばし、大きく伸びをして姿勢を整える。顔は天井に向ける

ヒップリフトのポーズ2

②両腕は体側に沿って伸ばし、両足、両膝は腰幅にする

ヒップリフトのポーズ3

③息を吐きながらヒップをゆっくり持ち上げ、肩、腰、膝までが斜めに一直線になるように。腹筋、背筋、大殿筋、腿裏の筋肉がバランスよく使われている。この姿勢で無理のない呼吸6~10回。

ここから②に戻す「戻し方」がポイント。

ヒップを無造作に下ろすのではなく、一番上の背骨(椎骨)から1つずつ順番にゆっくり下ろしていく。このとき、腹筋が鳩尾(みぞおち)から臍(へそ)まで順々に使われていくのを感じながら行う。とくに腰部まで来たら、お尻のほっぺたをつけないように留意しながら腰椎骨をつけ、お尻は最後。呼吸を2~3呼吸整えて、2セット

これでは物足りないという人のために、

ヒップリフトのポーズ4

④③の姿勢から右足をゆっくり上げる。膝の高さは左膝と同じくらいにする。これはすこしきつい。写真のモデルも胸・背中が下がっているが、あまり気にしないで6~8呼吸。左右交互に2セット

 

●こころとからだクリニカセンター PC www.kokokara.co.jp/ 携帯 www.kokokara.co.jp/m/

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