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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(9) 仰臥サギのポーズ

イラスト●矢田勝美
発行:2008年7月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

冷房に負けない工夫

① 仰向けになり、両ひざをそろえて立て、大きく伸びをして姿勢を整える

最近日本の都市では、いったん暑くなるというと、気温がうなぎのぼりにぐんぐんと上昇します。30℃を越えたらあっという間に35?36℃。

地球温暖化対策で冷房は28℃設定と求められていますが、部屋ごとに調整できるビルでは、暑がり派と寒がり派、スーツ派と薄着派のあいだで、設定温度をめぐるゲリラ戦が繰り広げられるのです。

暑がり派が外から帰ってくると「暑っ暑っ暑っ……、こんなんじゃ仕事にならない」などと言いながら、ぐわっと設定温度を下げ、風量も「強」にします。

② 左ひざを胸のほうに引き、タオルを足裏にかける。足裏を天井に向け、ひざを伸ばし、両腕を伸ばし、両手でタオルつかむ(ひざ裏がきつい場合は、ひざを少し曲げ、タオルの両端を持つ)

ところが室内で長時間デスクワークしている人は、ただでさえ足元が冷えてむくんできます。トイレに立ったついでを装いながら、さりげなく設定温度を上げて、風量も微風モードに。

外から帰った直後は暑がっていた人も、しばらく室内にいると汗も引いて落ち着いてきます。そこにまた外から帰ってきた人が「なんなんだ、冷房ちっとも効いてないじゃないか!」って、ぐわっと……。

そんなことが、まあ1日中繰り返されるわけです。

就寝時だって、夫婦それぞれ快適と感じる温度は違うので、油断はなりません。眠っている間に冷房が強になっていて、寒くて目が覚めるなんてこともありがちです。

③ 余裕があれば、ゆっくり右脚を床に伸ばす。そのまま自然呼吸で10カウント。左右を交代して同様に。2セット

ところでがんの術後や治療中の場合は、冷房に対してより細やかに工夫することが大切です。自分が以前より冷えに敏感になったと感じている人は、当然ながら自衛策が必要です。仕事場では膝掛けはもちろん、レッグウォーマーやサポーター、腹巻なども常備したいですね。

何より、冷房された場所から暑い場所へと出たり入ったり、この頻回な温度変化が身体には負担をもたらします。

疲れやすくなっていると、とくに冷房された場所から、蒸暑い場所へと移動したときに、身体の中心部にあった血液が体表近くに一気に流れて、ふらふらしたり、気分が悪くなったりします。

こんなときこそ、ヨガ身体法の基本を思い出してほしい。つまり急がず焦らず、静かにゆっくりと動作するということです。

そして今回紹介する「仰臥サギのポーズ」も、冷房対策の1つにぜひ取り入れて下さい。

下肢の冷えは、〝?むくむ〟?や〝?だるい〟?とセットになっています。冷房をいったん切って、常温で行います。はじめは暑く感じるかもしれませんが、ヨガのポーズをしているうちに、体の深部がじわっとあたたかくなり、皮膚表面はしっとり汗ばみ、余分な熱を取り、周囲の暑さがさほど気にならなくなってきます。

「弓のポーズ」と合わせて行えば、さらに効果的ですよ。

仰臥サギのポーズ

フェイスタオル1本を補助具として使って、安全に効果的に脚の裏筋肉をストレッチします。とくにふくらはぎの冷えやだるさむくみに効くように、足先の向きに注意してやってみましょう。

① 仰向けになり、両ひざを立て、両足両ひざをそろえ、大きく伸びをして姿勢を整えます。フェイスタオルの長さはそのままにして、巾を4つ折りにしておく。

② 静かに左ひざを胸のほうに引き、タオルを足裏にかける。足裏を天井のほうに向け、ひざをゆっくり伸ばし、両腕を伸ばし(肘を曲げないで)、両手でタオルをつかむ。

膝裏がきつい場合は、左足を少し下げて、タオルの両端近くを持つようにするとよい。

③ ②の姿勢で十分だが、余裕があるならば、次にゆっくり右脚を床に伸ばす。そのままゆっくり自然呼吸で10数えるくらいキープ。右ひざを立て、タオルを取って左脚を下ろす。左右を交代して同様に。2セット。

「仰臥サギのポーズ」はひざ裏、坐骨のところから腿の裏側、ふくらはぎ、アキレス腱まで十分にストレッチするポーズです。ひざにぎゅーっと力を入れてひざ裏を伸ばそうとすると、なかにはオーバーストレッチになってしまう人がいます。足先を少し手前に下げ、かかとを天井のほうに押し上げるように注意を払うと、力ずくではなくストレッチできます。さらに、肛門を軽く閉じて行うと効果的。

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