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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(31) やさしい片割り座のポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2010年5月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

膝の痛みと上手につきあう

やさしい片割り座のポーズ① 座布団の上に仰向けになり、2つ折りにした座布団を、背中から腰、お尻にかけて敷く。両足と両膝は腰幅にして、膝を立てる。

昼間のTVを見ていると、膝関節の痛みをテーマにしたコマーシャルを多く見ます。

膝のサポーターや膝の痛みを和らげる湿布やサプリメント……。それだけ膝の痛みに悩やまされている人が多いということでしょう。

確かに、年齢とともに膝関節の不調を訴える人は増えます。そのほとんどは変形性膝関節症によるものと言われています。膝関節の軟骨がすり減り、関節炎や変形が生じて、痛みなどが起こるのです。

② 左手で左足首を持ち、左腰側に引きつける。

60代では女性の約40パーセント、男性の約20パーセントに変形性膝関節症が始まっているのだそうです。80代ともなると女性では80パーセント以上、男性でも50パーセント近くにその割合は達します。

もっとも初期においては、あまり痛みは感じないので、自覚していないケースも多いのだそうです。

いずれにしても、60代以降では、膝を支える筋力を鍛えることと、膝の曲げ伸ばしをして柔軟性を高めることで、関節の2大機能である支持性と可動性をキープすることが重要です。

③ 足の甲と足首の表側、脛をゆっくり床につける。両手を胃の上に置く。膝は床から少し浮かすと、膝と腰への負担が少ない。自然呼吸で10~30秒キープ。①に戻し、少しリラックスしてから、逆足について同様に行う。

予防法としても進行を遅らせるという意味でも、リハビリテーションとしても有効なのです。

さて今回紹介する「やさしい片割り座のポーズ」は、膝を十分に曲げることを無理なく安全に行うポーズです。大腿部を強化する運動をしたあとや、ウォーキングのあとにやってほしいポーズです。

ところで、病院で変形性膝関節症と診断されて、まず最初に指導されることは、「体重をあと2キロ減らす」ことと「1日30分以上歩くこと」です。

④ ③を行うとき、足の甲が相当ストレッチされるので、足指がつりそうになる場合は、①に戻し、足の下にタオルをあてがって行う。

もちろんこれは「正解」です。やれば必ず効果が表れます。でも、やりすぎて膝を痛めてしまう人も少なくありません。

結局、まったくやらなくなってしまったり。どんなことでも「いい(良い)加減」に実行するのには多少の試行錯誤が必要です。

いま体のどの部分を動かし、どの筋肉が使われているのか、注意を払いながら行うことが大切です。ヨガのポーズではそのように意識集中しながら行うことができます。

ゆるやかに動作してポーズをとり、ゆっくり10カウントするくらいの時間をキープするだけです。

もともとの「割り座のポーズ」は、両足を同時に行いますが、正座もきつくなっている世代には不向きです。また、このポーズは男性は女性と比べ、難しいと感じます。

座布団やタオルを使って、負担を与えないように片足ずつ行いましょう。もし左右どちらかの膝に痛みがあり、曲げられないようなら、できるほうの足だけ行いましょう。

③の完成ポーズでは、足首も足の甲も伸ばされます。歩くだけでは刺激されない部分です。また、肛門を閉じ背中をゆっくりと腰に近いところまで床に近づける ようにすると、大腿部の表側、ももの付け根、腹部までじわーっと伸ばされます。お腹から力を抜いてしまうのではなく、肛門を閉じ、お腹を軽く引き締めなが ら、同時にじわーっとストレッチしていくのです。

終わったあとは、お腹もぽかぽか温かくなってきます。

やさしい片割り座のポーズ

①はじめに座布団2枚と念のためタオル1枚を用意します。座布団1枚は頭の下に、もう1枚は2つ折りにして、背中から腰、お尻にかけて敷くためです。

座布団の上に仰向けになり、両足と両膝は腰幅にして膝を立てます。

②左足首を持ち、左腰側に引きつけましょう。

③足の甲と足首の表側、脛をゆっくり床につけます。このとき、足の甲が相当ストレッチされるので、人によっては足指がつりそうになることもあります。その場合は、いったん①に戻し、足の下にタオルをあてがって行うといいでしょう(④参照)。

胃の上に両手を置き、腿の表側がじわーっと伸ばされてる感覚を味わいます。膝は床から少し浮かしていると、膝と腰によけいな負担がかかりません。少し膝を 床のほうに下げていくと、腿のストレッチ感が大きくなることがわかるはずです。加減しながら行いましょう。自然呼吸で10~30秒キープします。①に戻し、少しリラックスしてから、今度は右足も同様に行いましょう。

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