肺がん基礎知識 分子標的薬の登場によって個別化治療が可能に!
肺がん丸わかり図解
高齢者に多くみられる肺がん。他のがん種に比べて圧倒的に5年生存率が低いという特徴があります。このように肺がんは難治がんですが、分子標的薬などの登場により個別化治療が進歩し、治療の選択肢も増えてきています。あきらめずに治療を受けることが大切です。
Q 肺とはどのような臓器なのか?
肺とは空気中から得た酸素を血液中に取り込み、血液中の二酸化炭素を空気中に排出する役割を持つ臓器である。
右肺と左肺にわかれており、 右肺は上葉、中葉、下葉からなり、左肺は上葉、下葉からなる。
気管から主気管支へと23回枝分かれして、 鼻や口から吸い込まれた空気は肺胞という部分に行きつく。そこで、酸素と二酸化炭素の交換が行われる。
肺は細かく10の区域に分けることができる。この区域分類は手術のときの目安にもなり、重要である。
Q 肺がんの原因は?
- 喫煙(受動喫煙も含む)
- 大気汚染(排気ガス中のベンツピレン、ディーゼルエンジン)
- アスベスト
- 間質性肺炎
- 食事(総脂肪、飽和脂肪酸、コレステロール)
など
Q 肺がんにはどのような特徴があるのか?
- 高齢者に多い
- 見つかりにくい(症状がでにくい、普通のレントゲンで見つかりにくい)
- 5年生存率が低い(10~30%)
他のがん種に比べて 5年生存率が低い。
さらに症状が表われてから病院を受診し、発見されるケースでは、がんが進行していることが多く、生存率はさらに低くなる。
無症状のうちから定期的に検診をうけることが大切。
Q 肺がんにはどのような種類があるのか?
同じカテゴリーの最新記事
- 空咳、息切れ、発熱に注意! 肺がん治療「間質性肺炎」は早期発見が大事
- 肝がんだけでなく肺・腎臓・骨のがんも保険治療できる 体への負担が少なく抗腫瘍効果が高いラジオ波焼灼術
- 肺がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の治療効果は腸内細菌が関係!
- 高齢者や合併症のある患者、手術を希望しない患者にも有効 体幹部定位放射線治療(SBRT)が肺がん術後再発への新たな選択肢に
- 免疫チェックポイント阻害薬と体幹部定位放射線治療(SBRT)併用への期待 アブスコパル効果により免疫放射線療法の効果が高まる⁉
- 群馬県で投与第1号の肺がん患者 肺がん情報を集め、主治医にオプジーボ治療を懇願する
- 体力が落ちてからでは遅い! 肺がんとわかったときから始める食事療法と栄養管理
- 進行・再発がんでケトン食療法が有効か!? 肺がんⅣ(IV)期の介入研究で期待以上の治療成績が得られた
- 初となる治療薬登場の可能性 肺がんに対するがん悪液質対策
- 過不足のない肺切除を実現!注目の「VAL-MAP」法