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マインドフルネス・ヨガ:それでいいのだ! 第19回 温める・温まる <ねじりのポーズ>

森川那智子 こころとからだクリニカセンター所長
発行:2019年12月
更新:2019年12月

  

もりかわ なちこ こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。『なんにもしたくない!』(すばる舎)『リラックスヨガ』(成美堂出版)『心がラクがずっと続くヒント』(青春出版社)など著書多数

温かさが嬉しい季節になりました。ようやくです。

ちょっとくらい涼しくなっても油断できないくらい、今年の夏の暑さは酷(ひど)かった。ちょっと涼しくなったかと思うと、またとんでもなく暑くなるのが、お盆から10月まで延々と繰り返されて、秋は本当に来るのかと思ったくらいでした。

そして季節は冬。

立冬からの1カ月、東京は寒くて乾燥した晴天が続きます。

年末スケジュールというものがなければ、1年で一番落ち着いた季節です。

温かさがありがたい、というのがありがたい。

ヨガで体を内側からじんわり温める

「真冬でも暖房は使わない」とFさんは言います。

自宅が南向きで陽がよく入るので、昼間は暖房が不要というのはわかります。でも、日が陰ったりすれば寒いのではと案じると、

「着込みます。下着をしっかりつけて、セーターを着込み、最後はちゃんちゃんこで、無敵です」

なるほど。

「それでも寒いときは風呂に入ります。1日に何度も。追い炊きできる風呂なので」

なるほどなるほど。

生まれは青森だそうで、かの地の寒さに比べると、東京の冬など暖房なしで全然問題ないと言うのでした。

Fさんはさておき、体を気持ちよく温める方法としては、誰もが1番に思いつくのは「温泉につかる」「湯船につかる」ではないでしょうか。エアコンの温度を上げるは当たり前すぎるので、この際除外です。

次いで温かい食べ物を食べる、布団にくるまってよく眠る。それから労働や運動で体を動かすと温かくなります。ラジオ体操をやっただけでも体は温まります。

ヨガの気持ちよさの1つは、体が内側からじんわりと温まってくるということです。

椎骨を下から1本ずつ意識する

今月紹介するのは<ねじりのポーズ>です。

ヨガでは脊柱をねじる系統のポーズは数多くありますが、基本となるのがこの<ねじりのポーズ>です。個人的にはイチ押し、体の芯から温まると実感します。

スタートの姿勢が安定すると、そのあとはスムーズです。

「脊柱を下から順々にねじっていく」に意識を集中していきます。それに慣れたら、肩を肩関節のところで意識するのではなく、「肩甲骨から肩」と意識してみてください。それには肩から余分な力を抜くことです。

ではやってみましょう。

<ねじりのポーズ>

ねじりのポーズ1

①両足を前に伸ばして座ります。

ねじりのポーズ2

②左膝(ひざ)を立て、右脚をまたぎ、左足裏を床につける。右足を少し左にずらし、両膝が縦に並ぶようにする。

ねじりのポーズ3

③右腕をいったん上方に伸ばし、脊柱も頭頂の方向にすーっと伸ばす。そして右腕を右ふくらはぎ外側からしっかり差し入れる。右手がふくらはぎに届かなかったり、膝と肘(ひじ)がぶつかってしまうときは、右足の位置を前へずらして、右膝の高さを低くすると解決することが多い。尻はしっかり床につけて、左手は背中に回す。どちらかの座骨が浮き気味で不安定だと気づいたら、床に指腹をつけて姿勢を安定させる。

ねじりのポーズ4

④一息でねじるのではなく、3~4呼吸かけてねじりましょう。最初のゆっくり吐く息で、尻は床からずらさないようにして、仙骨(かすかに動く程度)、腰椎骨を下から順々に左にねじっていく。息をついで、次の吐く息で胸椎を下から順々に意識して左へ。ここでまた息をついで、吐く息で頸椎、そして視線も左へ引き(そのまま目を半眼にするとも力まずにすむ)、右肩・右肩甲骨にも余分な力が入らないように意識する。最後に左肘を少し後方に引くと、もう一段階ねじりが深まります。最小の力でこの姿勢を保ち、4~8呼吸。

ねじりのポーズ5

⑤緩やかに戻し、膝を抱えて呼吸を整える。左右を交代して同様に行う。2セット

どうでしょう?

股関節も肩関節も柔軟で、腕も足も体幹部も細いと、この姿勢があまりにも楽々とできてしまい、かえってねじる実感が湧(わい)てこないということもあります。このような場合、目いっぱいねじろうとしなくていい。私は、体の中心軸である脊柱に注意を向けること、伸ばしているほうの腕、肩、肩甲骨を「緩めて伸ばす意識」がカギになると思います。

 

がんサバイバーやそのご家族でヨガのご体験がありましたら、ぜひ体験記などをお寄せください。kokokara@center.email.ne.jp

こころとからだクリニカセンター
PC www.kokokara.co.jp/
携帯 www.kokokara.co.jp/m/

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