1. ホーム > 
  2. 暮らし > 
  3. 運動 > 
  4. ヨガ
 

森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(27) 開脚前屈系のポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2010年1月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

少しだけ、軟性を高める

片開脚前屈のポーズ① 左脚を曲げてかかとを恥骨に。右脚は右45度くらいに開く。両手は床につけ、息を吸って、背中を伸ばす。

今回紹介するのは、開脚前屈系のポーズです。イラストを見ただけで、「私、体が硬いから、ダメ!」と思った人がいるはずです。

開脚や前屈など足腰の柔軟性は、もともとの骨格と関係していて個人差があります。学校体育でも、一見似た体操が柔軟体操としてとりいれられていますから、たいていの人は「やったことある」と思います。

そして、クラスには苦もなく両脚が180度近く開く人や、そのまま上体が前の床にぺたっとついてしまう人がいます。

身体の柔軟性は、柔軟体操をすることで確実に増してきます。10代であれば、多少手荒なエクササイズでも、毎日行なっていると驚くほど柔軟になります。

② 息を吐きながらゆっくりと両手を前へ伸ばす。気持ちいい痛さを感じる程度まで前屈し、この体勢でできる自然な呼吸でゆっくり10数えるくらいキープ。ゆっくりもどし、今度は足を左右反対にして同様に。

柔軟性が増してくると怪我や故障が少なくなりますから、運動の前後に行いましょう。

よく相撲部屋の練習風景なかでも、数人がかりで背中を押したり、腿を押さえたりするのをご覧になったことがあるでしょう。

入門当時の稽古で何がつらかったと言って「股割」が1番つらかった、「目から汗が出ました」とハワイ出身の力士が言っていました。

もともと開脚や前屈が苦手だった人は、学校の体育の授業や部活で柔軟運動をやるのが苦痛でたまりません。できればさぼりたい。そうしてしばらくやらないでいると、たちまち元に戻ってしまいます。また痛いのを我慢しないといけないから「やだなぁ」となっていくわけです。

3③上体を右にねじって、右足のつま先を見る。膝の両脇の床に手をつき、息を吸って背中を伸ばす。

そうやって「体が硬い」「全然ダメ!」といった固定観念ができあがります。

大人になれば、柔軟体操をやらされる機会もなくなります。運動自体があまり好きでない人はもちろん、スポーツ好きでもストレッチングやヨガは「体が固いから」という固定観念がじゃまして、敬遠してしまいます。

ですが、身体の柔軟性はとても大切です。大怪我になるところが軽くてすみます。ふつうに生活していく能力を落とさないためにも必要です。

しかしある程度の年齢になったら「歯を食いしばって」なんていうのはもってのほか。まず痛みについて「我慢」という考えをやめてほしいのです。

④ 息を吐きながらゆっくりと両手を右足先に向かって進める。ほんの少し痛いけれど、気持ちいいところでキープ。ゆっくり10数えるくらいの間、普通に呼吸。ゆっくりもどす。足を左右反対にして同様に。

少し痛いというくらいでも、ほとんどの人はやりすぎています。多少刺激がある、というところまでにしておくのが重要なのです。痛いというところまでやらない。それを見定めるにはその刺激に気持ちを集中することです。結果、集中力も高まります。

たとえば、今回のポーズでいうと「パート1」と「パート2」のスタート時の姿勢ですでに、両手が身体の前の床につかないという人が結構います。

その場合は壁を背にして座ってください。また、伸ばしているほうの膝をほんの少し浮かせる(上に曲げる)とちょっと楽になります。

そうするとようやく両手の指先が前の床につくでしょう。

ゆっくり息を吐きながら、1センチか2センチ、床に就いた指先を前に進める。多少刺激がある程度にして、その体勢でできる楽な呼吸をしながら保ちます。

ところが「身体が硬い」人ほどやりすぎています。首や肩や腕が緊張してきたら、それはもうやりすぎです。余分な力を抜くと、何処にどんな刺激が来ているのかわかるようになります。

「どこもかしこも痛くてって」という人、それはもう100パーセントやりすぎです。やった後に疲れる、これもやりすぎです。

やりすぎないようにやってみましょう。

片足開脚前屈のポーズ

休息パート1と2を行ったら両膝を立て両腕で抱きかかえ、内股を緩めて休息。

パート1

① 両脚を前に揃えて伸ばし、左膝を曲げてかかとを恥骨に引き寄せます。右脚は右45度くらいに開きましょう。次に両手を床につき、息を吸って背中を伸ばします。

② 息を吐きながらゆっくりと両手を前方へ進めます。少し痛いけれど気持ちいい痛さを感じる程度まで前屈し、この体勢でできる自然な呼吸でゆっくり10数えるくらいの時間をキープします。

ゆっくりもどして、今度は足を左右反対にして同様に行いましょう。

パート2

③ 上体を右にねじって、右足のつま先を見るようにします。膝の両脇の床に手をつき、息を吸って背中を伸ばしましょう。

④ 息を吐きながらゆっくりと両手を右足先に向かって進めます。ほんの少し痛いけれど、気持ちいいところでキープします。ゆっくり10数えるくらいの間、普通に呼吸をしましょう。

ゆっくりと体勢を戻し、今度は足を左右反対にして同様に行いましょう。

休息

パート1とパート2を行ったら内股を緩めて休息します。両膝を立て両腕で抱きかかえ、首をすっと立てながら肩はリラックスします。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート3月 掲載記事更新!