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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(41)英雄のポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2011年4月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

しっかり踏んばる

英雄のポーズ① 幅を10センチくらい開いて立つ。

「知らない人たちからも、がんばれがんばれって、ほんとよく言われます。はーい、ありがとうございます、がんばりまーすって返しています」

とゴルフプレイヤーとして注目されつつあったLさん。

「でもね、わたし、がんばっているのですよ。自分で言っちゃうけど、すごくがんばってる。これ以上、どうがんばれっていうんですかねぇ(苦笑)」

②  左足をしっかり1歩前へ出し、左足に重心をかけて右足を1歩後方に引く。前後の足の幅は3足分くらい。

がんばるという言葉を自分にも他人にも簡単につかいすぎていないか。励ましのつもりでいった「がんばれ」も、いわれた当人にはプレッシャーになることがあるといった視点の問題提起がここ何年かでメディアでも取り上げられるようになりました。

Lさんも、張り詰めているときほど「がんばれ」にピリピリしたといいます。「結局、自分が一番、がんばれ、がんばらなくちゃとプレッシャーかけているんですね。うまくいっているときはいいけど、調子がよくないときはプレッシャーが空回りして……」

③ 目を正眼にし、胸の前で合掌する。

月刊誌がんサポートで「鎌田實 がんばらない&あきらめない 対談」のホストをされている鎌田實先生の著作タイトルを見ると『がんばらない』『あきらめない』『それでもやっぱりがんばらない』『なげださない』『いいかげんがいい』『空気を読まない』というものです。

タイトルを見ただけで読んだ気になってはいけないけれど、でもはげまされるというか、実にうまいなあと感心してしまいます。

④ 息を吐いて肛門を閉じ、お腹を軽く引き締めて、静かに吸いながら合掌した両手を上方に伸ばす。

気持ちが追い詰められた人たちがふっと脱力したときの心境を言葉にすると、こうなのです。そうしたことをさまざまな表現で鎌田先生は語ってくれます。わたしが「がんばらない、なげださない、でもやっぱりがんばらない」コツを身につけていったのは、やはりヨガを通してでした。

だって、がんばって やろうとすると今回の「英雄のポーズ」は力がはいってぐらぐらしてしまうのです。おまけに後ろのほうの足のアキレス腱からふくらはぎが、なんだかきつくて 痛いということが気になってしまいます。でも、がんばらないけれど投げ出さないでやると、いい感じでコツがわかってきます。

⑤ ④で姿勢が安定したら、さらに息を吸いながら腰を入れ、両足を前後にしっかり踏ん張り、胸と腕を反らす。らくな呼吸で10カウント。

ちょっとだけ踏んばってみるかなという感じでしょうか。足場を少ししっかり持つという感覚です。

「英雄のポーズ」というネーミングは少しばかりオーバーですが、要は堂々と足を踏みしめると同時に、優美に上方に伸び上がるというものです。後ろ足のかかとから脚部、腰、背中、首、腕、両手の指先まで大きな円の一部の弧を描いているようにイメージして行ってください。

上方におおらかに両手を伸ばすには、両足をしっかり踏みしめることです。最初は足幅を少し開いて行ってください。安定します。

バランス力は続けると比較的容易に身についてきます。でもがんばらない。自分がこのポーズになじんでくるのを待ってください。

英雄のポーズ

両足を前後にしっかり踏んばって行うポーズです。バランス感覚を養いしなやかで脚力のある足腰づくりに効果的です。

① 足幅を10センチくらい開いて立ちます。慣れてきたら両足をそろえて行ってみましょう。

② 左足をしっかり1歩前へ出し、左足に重心をかけて右足を1歩後方に引きます。前後の足の幅は3足分くらいです。

③ 両足裏をしっかり床につけ(右足かかとは少し浮いてもよいが、なるべく床に近づける)、胸の前で合掌し目は正眼にします。

④ 息を吐いて肛門を閉じ、お腹を軽く引き締めます。静かに吸いながら合掌した両手を上方に伸ばします。

⑤ ④で姿勢が安定したら、さらに息を吸いながら腰を入れます。このとき両足を前後にしっかり踏んばり、しなるように胸、腕、頸を反らし視線は指先に向けます。右足のかかとから両手の指先までのラインが大きな弧を描いているイメージです。

この姿勢でできるらくな呼吸で10カウント保ちましょう。

順序を逆にたどって①に戻し、今度は左右の足を交代して行いましょう。これを2セットします。

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